今年4月に行われた新入生歓迎コンパの後に、学内のソファで横になっていた女子学生の胸を触るなどのセクハラをしたとして、東京芸術大学(東京都台東区)は10日、同大美術学部の50代の男性教授を定職5カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分は9日付。時事通信などが伝えた。
時事通信によると、今年4月に学外で行われた新入生歓迎コンパの後、女子学生は学内のソファで横になって休んでいたが、教授が女子学生の服に手を入れ、胸を触るなどしたという。女子学生が7月に大学側に訴えて発覚した。
女子学生は、教授が直接指導する授業を履修していたが、登校できない状態になり、現在は別の教授がその授業を担当しているという。教授は大学側の調査に対し、「酔っていて覚えていない」などと供述しているが、謝罪はしているという。
東京芸術大では、2000年に男性助教授が女子学生に強引にキスをするセクハラをしたとして、減給10分の1(3カ月)の懲戒処分(02年7月18日付)にしている。この事件では、助教授が、指導を担当していた女子学生を食事に誘い、食事後の散歩中、合意がないのにキスをしたという。東京芸術大でセクハラが原因で教職員を懲戒処分にしたのは、この事件が初めてだった。