日本バプテスト連盟の信徒であるソプラノ歌手の小浜まりさん。高らかで柔らかく、伸びやかな歌声が印象的だ。4月25日に新しく発売されたCD『ひかり』では、その歌声で、ピアノの伴奏に合わせて、賛美歌「Amazing grace」や、「赤とんぼ」「ふるさと」といったなつかしい童謡・唱歌など全11曲を歌っている。
「私は、これまでにたくさんの愛に支えられて歌い続けてくることができました。これからは、皆様から頂いた愛をたくさんの方々にお渡しするために歌い続けていきたいという思いからこのCDを作りました」と、小浜さんはこのCDのライナーノーツ(解説文)に記している。
鳥取県出身の小浜さんは、東京音楽大学声楽演奏家コースを卒業後、同大学研究科と二期会オペラ研究所マスタークラスを修了。二期会会員。クラシックにとどまらず、シャンソンやジャズ、ポピュラーソング、童謡など、幅広いレパートリーを持つ。ホテル、レストラン、幼稚園や保育園、老人ホーム、教会などさまざまな場所で観客にあった演奏会を行っているという。
これまでに、平野弘子、阿部靖子、林ひろみ、釜洞祐子、中村健の各氏に師事。現在は、安田祥子氏(由紀さおりさんの姉)に師事し、童謡や唱歌を伝え残すことに特に力を入れて活動中。
「私のテーマは『生きる力になるための歌を!』。そして、未来ある子どもたちに日本の歌を伝え残していくことです」という小浜さん。しかし、このテーマを持った後、東日本大震災があり、テーマに躊躇(ちゅうちょ)した時期もあったという。だが、生きることの意味をあらためて考えさせられたと、小浜さんは言う。このCDの9曲目には、東日本大震災の被災者のために作ったという「明日という日が」が収録されている。
最近では、日本バプテスト連盟の東北にある教会が支援している、宮城県・牡鹿半島の仮設住宅へCDを携えて訪問したという。震災を風化させたくないと、「私も含め皆様と共に覚えて祈りたいと思います」と話している。
小浜さんの写真と共にユーチューブで公開されている10曲目の「風になれ」は、聴く人に生きる力になるための歌を、と考え演奏されたものだという。
収録曲は他に、「ゆりかごのうた」「春の小川」「おぼろ月夜」「もみじ」「荒城の月」「未来に向かって歩きだそう」。「このCDが人と人とをつなぎ、未来を支える『ひかり』となることができればうれしいです」と小浜さんは言う。
CDのジャケット写真は、彼女が所属する恵泉バプテスト教会(東京都目黒区)と、同教会付属めぐみ幼稚園で撮影されたものだという。価格は税込み2160円。
小浜さんのウェブサイトでは、ユーチューブで公開されている小浜さんの歌やオフィシャルブログへのリンクがあるほか、プロフィールや活動内容、声楽教室の案内などがある。CDなど詳細についての問い合わせは、同ウェブサイトからメールで。