立教大学(東京都豊島区)は22日、同大観光学部が全国「道の駅」連絡会(会長:本田敏秋=岩手県遠野市長)と就労体験型実習(インターシップ)に関する基本協定を締結したと公式サイトで発表した。締結は3月24日付で、今後は受け入れに関する詳細な調整をした上で、インターンシップを実施する。
「道の駅」は、安全で快適な道路交通環境の提供とともに、地域のにぎわい創出を目的とした施設で、全国各地に1000以上ある。これまで地元大学との連携といった事例はあったが、都市部の大学が主に地方にある「道の駅」と連携することは少なかった。今回のように都市部の大学と連携することで、新たな価値の創出が期待される。
大学と「道の駅」の連携は、両者のニーズに応じて、「連携企画型」と「就労体験型」の2種類の形で実施されている。同大が実施するのは就労体験型で、学生は、全国「道の駅」連絡会から提供される就労体験の場で、地元イベントの企画立案や、実施補助のほか、道の駅内で製造されている地元名産品の製造・販売の補助などを行う。
観光庁によると、前年度は10人が「道の駅」のインターンシップに参加。そのうち7人が関西圏の学生だった。「道の駅」では、2005年からインターンシップの受け入れを行っているが、これまでに約110人を受け入れ、うち2人が「道の駅」に就職している。
同大は、「この取り組みが将来、地域活性化の担い手となる人材の育成・確保につながる」とし、「若者ならではの視点を生かした企画立案や実行力により、『道の駅』が地域活性化の拠点となることを期待する」とコメントしている。