【CJC=東京】イラクのハビーブ・アルサドル駐バチカン(ローマ教皇庁)大使は、教皇フランシスコを過激派組織「イスラム国」(IS)が標的としていることをバチカン当局に警告し、警戒措置を取るよう勧告した。イタリア政府もバチカン当局と連携して警備を強化している。毎日新聞が15日、同大使とのインタビューを報じた。
同紙の問いに答え、大使は、教皇がISを「攻撃者」と呼んでいるのは、イスラム教徒、少数派のヤジディー教徒、キリスト者ら社会の全構成員を標的にしているからだとし、イラクでは教皇フランシスコを「全人類の教皇」とみなしていると語った。
大使はさらに、イラク軍は北部の主要都市モスルをISから奪還する作戦を立てており、モスルにキリスト者が戻ってくれば教皇の訪問にふさわしいとして、バチカン当局と教皇訪問について協議中で、来年中に実現する可能性があると語った。