米国の国歌「星条旗」が作られてから今年で200年になるのを記念し、テッド・クルズ上院議員やマイク・ハッカビー前アーカンソー州知事、トニー・パーキンス家族調査評議会会長をはじめとするキリスト教保守派のリーダーたちが、米ノースカロライナ州で行なわれたイベントで講演し、神の御業を振り返り、神がこれからも宗教の自由を継続し守ってくださることへの希望を表した。
14日、ノースカロライナ州シャーロット市の第一バプテスト教会(マーク・ハリス主任牧師)が、「米国歌日曜日」のイベント会場となり、「礼拝と賛美の祭典」の場となった。
家族調査評議会はこのイベントの共同主催者であり、パーキンス会長がその夜の司会を務めた。「米国の歴史におけるユダヤ・キリスト教的伝統遺産を取り去ろうとする動きが増えつつある」と、パーキンス会長は約500人の参加者を前に語った。「子どもたちから、われわれの過去が奪われようとしており、そして、われわれの未来が盗まれようとしています」
このイベントは、全米351の福音派教会で同時放送された。
パーキンス会長は、自由を守る責任は大統領や裁判所にあるのではなく、民主的なプロセスに参加する人々にかかっていると説明し、クリスチャンが選挙に参加することを奨励した。
ハッカビー前州知事は、「神の御業なくしては、米国は成り立たなかった」と語った。クリスチャンが意気消沈する理由はないと強調し、クリスチャンは自分の生活や家族を通して、また神がどのように自分の家族を罪から救い、家族を癒したかという神の御業を見てきたのだと語った。
「今は、不満を言うのをやめ、もし神の民が謙虚さと砕かれた心で、この偉大な地に神の約束の御手が働いてくださるように再び求めるならば、どんなことが起るかを信じる時です」と彼は付け加えた。
一方、クルズ議員は、「主の霊がある所には自由があります」と語り、歴代誌下7章14節を引用した。
「もしわたしの名をもって呼ばれているわたしの民が、ひざまずいて祈り、わたしの顔を求め、悪の道を捨てて立ち帰るなら、わたしは天から耳を傾け、罪を赦し、彼らの大地をいやす」(歴代誌下7:14)
「われわれの地は癒しが必要です」とクルズ議員。「この国が作られたとき、私たちの権利は王や女王や政府からでなく、全能の神から来ているという根本的な考えの上に建国されました」
米国の独立宣言を引き合いに出し、クルズ議員は、全ての人間は平等に創られ、王や女王によってではなく、また大統領によってでもなく、ただわれわれの創造主によって権利が保障されていると述べた。
オバマ政権による宗教の自由の侵害があると言い、一方でホビー・ロビー訴訟の「宗教の自由の勝利」の例を挙げ、クルズ議員は、今日、宗教の自由は米国内外を問わず脅かされていると付け加えた。
クルズ議員はまた、イラクとシリアで猛威を振るうイスラム国(IS)のテロリスト集団を「悪魔の顔」と呼んだ。彼らはキリスト教徒を十字架に架け、子どもたちを斬首していると指摘した。
エキソダス・フェイス・ミニストリーズの牧師とスタンド(S.T.A.N.D)の会長を務めるE・W・ジャクソン氏は、アフリカ系やヒスパニック系に関わらず皆が米国人であり、米国が「神の下にある一つの国」であることを強調した。
ジャクソン牧師は、クリスチャンに対する攻撃がますます強まっているのは、クリスチャンが降参しないことを敵が知っている証拠であり、誰も死んだような相手は攻撃しない、と語った。
「アメリカを気遣う女性」のCEO兼会長を務めるペニー・ナンス氏もまた、このイベントで講演。米国のクリスチャン女性たちが意見を発信していく必要があると語った。
ベンハム・カンパニーの共同設立者であるデイビッド・ベンハム氏とジェイソン・ベンハム氏は、同性愛に反対する彼らの価値観のために、HGTVの番組を中止するに至ったことについて語った。
この日の午後に行なわれた記者会見では、クルズ議員は、オバマ政権の経済政策と「オバマ・(ヒラリー)クリントン外交政策」を批判した。
パーキンス会長は、保守的なキリスト教徒の有権者は今年と2016年の選挙において、もっと積極的になる必要があると語った。
「この国がどの方向に行くかについてうんざりしています。今、変わるべき時です」「われわれは、選挙に登録し投票するようにと、全米の教会に話しています。祈りに足を置く必要があります。そして、この国が向かう方向を変えていくのであれば、われわれは国を管理する人々を変えていかなければなりません」
夕方には、 ホビー・ロビーのスティーブ・グリーン社長、そしてコネストーガ木材のアンソニー・ハーン社長兼CEOが、ビデオメッセージであいさつした。
夕方のイベントは、ビジョン・アメリカがホスト役を務め、ビジョン・アメリカのリック・スカーボロー会長が講演。トーマス・ロード・バプテスト教会のワーシップリーダー、チャールズ・ビリングスレー氏とグレイス・フォー・アメリカの代表であるラファエル・クルズ牧師も話をした。
「神が1814年の絶望的な時期に特別なことを行うために、ごく普通のキリスト教徒を用いた話を、ほとんどの市民はこれまで聞いたことがありません」。パーキンス氏は、このイベントのための声明でこう述べている。「しかし、9月14日、国歌日曜日に、全米で放送されるネット中継は、国歌の背後にある神の摂理の話をお届けします。皆さん、一体何が米国を特別な国にさせたのかということを再発見し、再決意することに挑戦してみようではありませんか」