最近数々のソーシャルネットワークで話題を呼んでいる「アイス・バケツ・チャレンジ」に、T・D・ジェイクス牧師、ニュースプリング教会のペリー・ノーブル牧師、ライフ・ウィザウト・リムズの伝道リーダー、ニック・ブイチチ氏、フリーチャペルのジェンテゼン・フランクリン牧師も参加した。このキャンペーンは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療法研究継続を支援する資金集めのために行われている。
アイス・バケツ・チャレンジの参加者は、自分が氷水(あるいは冷水)の入ったバケツを全身にかぶるビデオを録画する。また参加者は、他の誰かを次のチャレンジャーとして指名する。指名された者が24時間以内にこのチャレンジを受けない場合は、代わりに100ドル(約1万円)をALSを支援する団体に寄付することになっている(中にはチャレンジと寄付両方する参加者もいる)。
アイス・バケツ・チャレンジの様子は、以下のT・D・ジェイクス牧師(ポッターズハウス=テキサス州ダラス市)のビデオで見ることができる。
ビデオで見られるように、ジェイクス牧師はレイクウッド教会のジョエル・オースティーン牧師、コメディアンで女優のシェリル・アンダーウッドさん、ハウス・オブ・ホープ・アトランタのE・デューイ・スミス牧師を指名した。アンダーウッドさんとスミス牧師はチャレンジを受けることを宣言した。
アイス・バケツ・チャレンジはALS協会と結び付けられることが最も多いが、ソーシャルメディアの一流行として軽々しく扱う参加者もいることや、ALSの治療研究の性質に問題があることなど、様々な方面から批判の声も上がっている。
ALS協会の説明によれば、「草の根を分けても」ALSの効果的な治療法を探すため、現在のところ協会が最も資金援助をしているのは、胚性幹細胞の研究だという。「onlineforlife.org」によると、この研究には受精後8週間で中絶された胎児から取った幹細胞を利用するという。ALS協会は、幹細胞研究における「適切で科学的な見直しと倫理的指針」の必要性を強調しながら、協会への寄付者には自分の寄付金を、胚性幹細胞の支援に――あるいは人間の幹細胞を使用するいかなるプロジェクトにも――使用しないよう要請できると説明している。
ALS協会の8月29日付けのプレスリリースによれば、アイス・バケツ・チャレンジのおかげで、過去30日の間に、1億90万ドル(約105億円)の寄付金が集まったという。ALS協会は、昨年の同時期に比べて(280万ドル=約2億9千万円)、36倍以上の寄付金を集めたことになる。
アイス・バケツ・チャレンジと最も結び付けられているのはALS協会であるが、ALSの治療法研究の中でも胚性幹細胞を利用しない研究を支援している非営利団体もある。テッド・クルス上院議員は、自身のアイス・バケツ・チャレンジのビデオを撮った際、「人間の生命を尊重する」組織であるヨハネ・パウロ2世医療研究所を(リージェント大学と共に)個人的には支援すると、自分のフェイスブックに書いている。「onlineforlife.org」は、アイス・バケツ・チャレンジ参加者の寄付先として、胚性幹細胞の研究を支援していない組織名をリストにしている。 リストには、例えば、中西部幹細胞治療センター(成体幹細胞と非胚性幹細胞)やマヨクリニック(成体幹細胞研究)が挙げられている。
ALS協会の定義によれば、ALSは「脳と脊髄の神経細胞を冒す進行性神経変性疾患」である。
以下に、ペリー・ノーブル牧師、ジェンテゼン・フランクリン牧師、ニック・ブイチチ氏のアイス・バケツ・チャレンジビデオを掲載する。ノーブル牧師はオバマ大統領、フランクリン牧師はエド・ヤング・ジュニア氏、ブーイッチ氏はリック・ウォレン牧師とジョエル・オースティーン牧師をそれぞれ指名している。また、ボーナスビデオとして、バケツの代わりにコップの水で済ませようとして不意打ちを食らったヒューストン第二バプテスト教会のエド・ヤング牧師のビデオを掲載した。