世界福音同盟(WEA)宣教委員会(MC)は、5月12日から16日まで、かつてスミルナ(スミュルナ)と呼ばれたトルコ西岸の都市イズミルで第13回世界会議を開催した。WEAが23日に公式ウェブページで発表した。年に3回開かれるこの会議には、今回、50カ国から210人の宣教指導者が集まり、「福音—教会—証し」というテーマに焦点を当てた。その成果となった文書の一つは、世界の教会に宛てた「スミルナからの手紙」で、今日の教会に関連性のある諸問題に光を当てている。
「これはこの地域が持つ重要な歴史を用いて会議の経験を形作り、世界の教会の最近の現状に関する議論を知らせた、独特な会議だった」と、WEA MC事務局長のベルティル・エクストロム博士は、ヨハネの黙示録2章と3章にある7つの古代教会への手紙の舞台であった、トルコにあるこの場所に言及して述べた。
「この会議では、地域・世界宣教における教会の役割に焦点を当てるとともに、世界の教会に対する勧告としての手紙を書くことが、7つの教会に宛てた手紙の文脈で開催された行事からいくつかの考えや結論を分かち合う、最も適切な方法だと思われた」と、エクストロム博士は付け加えた。
「キリストにある私たちの兄弟姉妹へ」宛てたこの手紙は、今日の教会に関連のある諸問題に光を当て、地域にある諸教会が福音のメッセージをどのように伝えるべきかについてより深く考え、教会が宣教の務めにおいてより首尾一貫した行動をするのを助けることを意図したものだ。
「この舞台は私たちが連なっている2千年の教会史や、使徒の証しが忠実に受け継がれるようにするのを確実にするための闘い、そして私たちが今日その証しを受けているのは、男性も女性も福音について妥協するよりもむしろ自らの命をなげうったからなのだという現実を、深く思い起こさせるものとなってきました」と、この手紙は記し、こう続けている。「神の子であることや神の恵みを憶えるとはどういう意味なのか、私たちが絶えず思い起こさなければならないという認識によって、私たちは反省させられました。私たちが神への愛からさまよい、神のために忙しくすることで手いっぱいになってしまうことがありうるということが、私たちにはわかりました」
「主は私たちに深く、そして涙をもって悔い改めるよう求めておられます。主は私たちに、ご自身に対する愛を絶えず新しくするよう求めておられます。主は私たちに、イエスとの愛のうちに、喜びあふれる弟子たちとして、辛抱するよう求めておられます」
「教会は『唯一の聖なる公同の使徒的』であるという古代の信条にある宣言は、今日の私たちに力強く語りかけています。私たちは福音派の群れに対し、競争や重複、そして分裂を悔い改め、そして主が福音の信頼性の基本的なしるしであると宣言しておられる交わりと証し、そして生活の一致のために努力するよう呼びかけます」
「私たちは、分裂していない心を持つ情熱的な弟子となることに対し、そして心と生活の神聖さを促す質素さに対し、人々をキリストらしさへと変えるために神の御力を示すよう、自ら責務を担い、教会に呼びかけます」
この他、今回の会議は「スミルナからの手紙」の発表のみならず、新しい技術や通信手段も用いられた特徴的な会議だったという。また、WEA MC内の様々な特別委員会によって取り組まれた成果は今後、「宣教動員」「宣教と霊性」「宣教における教会」といったトピックで書籍として出版される予定だ。