【CJC=東京】聖書に描かれた「ノアの箱舟」を扱うパラマウント映画『ノア 約束の舟』(ダーレン・アロノフスキー監督)は3月28日に北米で公開されて1カ月、すでに北米だけで8500万ドル(1ドルは約103円)を売り上げた。北米以外も1億6200万ドルで、製作費1億2500万ドルの映画としてはヒットと言えよう。日本では6月13日に公開の予定。
しかし宗教団体の多くは、神聖なストーリーもハリウッドの手にかかると、めちゃくちゃになるのではないかと、懸念の声を上げていた。エンタテインメント業界情報サイト『バライエティー』は2月に、宗教心の強い観客のほとんどが『ノア』に不満であるとの調査結果を報じた。パラマウント側は、調査対象者が『ノア』を見ておらず、また質問は「聖書にもとづくハリウッド映画に満足をしているか」という幅広い問いかけだったと反論している。
アカデミー賞受賞を狙う作品は年末近くに公開されることが多いが、『ノア』に関しては、早くも候補作との声も上がっている。