【CJC=東京】教皇フランシスコは4月11日、国際カトリック児童事務局の使節と会見した。
バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇は使節への挨拶で、より良く構築された社会は、子どもと高齢者を大切にする社会であると述べ、子ども達は未来を担い、歴史を前進させる力であり、高齢者は人民の知恵を備え、それを伝える役割があると語った。
教皇は教会関係者による未成年の虐待に言及。司祭たちによる児童への性的虐待という悪に対し、個人的にゆるしを乞いたいと述べた。そして教会はそれが与えた被害を自覚しており、この問題に対する対処と処罰において一歩も引くことなく、強く立ち向かう必要を感じていると表明した。
また教皇は、子ども達を労働力として搾取すること、少年兵士として徴兵することなど、あらゆる形の未成年への暴力を無くすように訴えたほか、20世紀の歴史の悲劇に見られたような、子どもたちを一つの思想に染め、独裁的な道を歩ませるための作為的教育を行なうことがないようにとも警告した。
国際カトリック児童事務局(本部パリ)は1948年、子どもたちの保護を目的に、教皇ピオ12世の希望により創立されて以来、子どもたちの権利を守り、推進するために活動、1989年国連で採択された「こどもの権利条約」にも貢献してきた。