1880年(明治13年)に建てられ、東日本大震災の津波被害に遭った石巻ハリスト正教会(宮城県石巻市)が22日、公開された。同市の指定有形文化財であり、津波被害を後世に伝えるため、一度解体し、別の場所に移して復元するという。朝日新聞が伝えた。
木造2階建ての同教会は震災時、津波が2階の天井近くまで押し寄せた。白い外壁がはがれ、震災の痛々しい姿が今も残っている。柱も傾いているため、立ち入りが禁止されていた。
同紙によると、同教会は国内の教会建築としては、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の構成文化財の1つとしてユネスコの世界遺産登録が進んでいる大浦天主堂(長崎県長崎市)に次いで、2番目に古いという。
新たな移転先は、維持管理を考慮した場所を選ぶ予定だ。