すでに神学教育を受け、実際の宣教現場に遣わされている牧師・伝道師の生涯教育の場として、東京神学大学(東京都三鷹市、芳賀力学長)が提供している継続教育が2014年度も開講する。今年は、前期が4月5日から、後期が9月20日から開講し、旧約聖書神学、新約聖書神学、組織神学、歴史神学、実戦神学の各神学分野で様々な講座が提供される。
同大学が提供する「継続教育」は、正教師(牧師)、補教師(伝道師)を問わず、すでに教職として働いている人の神学的なリフレッシュ、継続的な神学的自己形成ために、大学院の科目の中から特に有意味と思われる科目を広く開放するプログラムだ。教会の形成や伝道の課題との取り組みにおいて根本を成す神学的姿勢の再形成や、現代神学の先端的な課題に触れる場としてこれまで活用されて来た。
継続教育を受講した日本基督教団日下部教会の宍戸俊介牧師は、「卒業して数年がたったある時、ふと毎日の仕事をこなすことだけに手一杯となり、時間に追われがちである自分に気づきました」と受講前の自分の姿を振り返り、「時間の使い方から言っても、費用のかけ方から言っても、継続教育に通ったことは、私にとっては、より生産的でした。教会史的興味からクラスに参加しましたが、信仰の現わし方についての自分の考えが今まで狭かったことに気づかされました」と受講した感想を語っている。
継続教育の授業は、大学院生との共同の学習・研鑚の場となるが、同大学は「実際の伝道・牧会、教会形成、あるいは聖書科教師としての働きの中で培った問題意識をもって科目を選択してほしいと思います。そうした教職者の参加は、神学生にとっても有益な刺激になることは、これまでの長い実績で経験しているところです」としている。
対象はキリスト教会の教職で、授業開始は前期が4月5日(土)、後期が9月20日(土)。会場は東京神学大学。申込期間は、前期が2月28日(金)から3月13日(木)まで、後期が8月15日(金)から同28日(木)まで。受講料は1科目(1学期分)1万4000円。申し込み、問い合せは、同大学教務課(電話:0422・32・4185、メール:[email protected])まで。
2014年度に開講される科目は下記の通り。
<旧約聖書神学>
シリア語(佐藤泉講師)前期:金曜3限 後期:金曜3限
旧約聖書原典釈義 II(本間敏雄講師)前期:火曜4限 後期:木曜4限
旧約聖書学演習 II(大住雄一教授)前期:木曜3限 後期:木曜2限
旧約聖書神学特講 I(小友聡教授)後期:金曜2限
旧約聖書学特研 II(魯恩碩講師)前期:金曜5限
<新約聖書神学>
新約聖書学特講 II(中野実教授)前期:金曜2限 後期:金曜1限
新約聖書学特研 II(焼山満里子准教授)前期:水曜3限 後期:水曜3限
新約聖書原典釈義 I(小河陽講師)前期:火曜3限 後期:火曜3限
新約聖書原典釈義 II(遠藤勝信講師)前期:水曜1限 後期:水曜1限
<組織神学>
信条学(芳賀力教授) 前期:金曜1限
組織神学演習 III(芳賀力教授)前期:水曜4限 後期:水曜4限
組織神学演習 II(神代真砂実教授)前期:金曜4限 後期:金曜4限
組織神学特講 II(近藤勝彦講師)前期:火曜5限 後期:火曜5限
<歴史神学>
教理史演習 II(棚村重行教授)前期:水曜3限 後期:水曜3限
教理史特講 II(関川泰寛教授)前期:木曜1限
<実践神学>
キリスト教教育特講(朴憲郁教授)前期:水曜5限 後期:水曜5限
実践神学演習(山口隆康教授)前期:火曜3限 後期:火曜3限
日本伝道論演習(山口隆康教授)前期:水曜2限 後期:水曜2限