宣教団体「デザイアリングゴッド(DesiringGod)」のマーシャル・セガール氏は、牧師はキリスト教会に訪れる人々の感情的、精神的な必要性のために長時間働いている一方、牧師自身の個人的な必要性からは解放されていないと述べている。
牧師も含め、誰一人として、精神的励ましや助言の必要性から卒業した者はいないのだ、とセガール氏は言う。デザイアリングゴッドは、昨年2月に牧師のための集会を開催した。牧師の精神的健康というのは、礼拝に訪れる人々にとって優先事項であるべきだと、セガール氏は強調する。
「牧師たちは、個人的な読書の時間やその地域の他の牧師たちと過ごす時間、そして牧師の職務においての必要性や発達のために捧げられた集会や催し物に参加する時間、そして精神的なリーダーシップのための学びを続けるために、ウェブサイトやオンライン講義などに取り組む時間を持つべきである」とセガール氏は助言する。
「夢は大きく描きましょう。あなたの牧師を強くする新鮮なアイデアのために祈るのです。2014年は、あなたの牧師がこれまでにないほど、愛情を持って接してもらえたと感じる年になるかもしれません」と同氏は述べている。
「あなたの強さを弱さにするな」という、最近のハーバードビジネスレビューの記事では、ロバート・B・ケイザー氏とロバート・E・ケプラン氏による、「リーダーたちは、自然の才能の分野と関係のある行為を行いすぎてしまう可能性が5倍高い。才能が目立つほど、そして強さが強力であるほど、逆効果の極限に至ってしまうという、より深刻なリスクがある」という発見が紹介されている。
「本当に多くの場合、牧師は、恥ずかしさや裁かれること、非難、最も近い周囲の人々からの忠誠の喪失といったリスクを取らない限り、一人の人間としての自分の状態や状況を分かち合える仲間がいないのです」とセガール氏は述べる。
宗教的な職業を持つ人々をサポートする聖職者回復ネットワーク(Clergy Recovery Network)の調査によると、64%の牧師は秘密を分かち合あう人がいないという。また、ライフウェイリサーチ(LifeWay Research)によると、牧師は1人で苦しんでいるだけではなく、半分以上の牧師が孤独であり、同性の意義ある友情を持っている牧師は全体の22%に限られている。
米ポッターズハウス教会のT.D.ジェイクス司教は、「孤独のサイクルを断ち切るためには、牧師は他の教会のリーダーたちの間の安心できる人間関係を、教会の外でどうやって築くかを知らなければならない」と述べている。