米シンクタンクのピュー研究所が、米国人の3分の1は進化論を信じていないとする最新の調査結果を発表した。
調査は、昨年3月21日から4月8日まで、全米の18歳以上の大人1983人を対象に行われた。
調査結果によると、「人類は初めから現在まで(今の姿で)存在した」と回答した人は33%おり、「人類は時間の経過とともに進化した」と回答した人は60%だった。他は「分からない」と回答した。進化論を信じると回答した人の割合は、ピュー研究所が2009年に行った前回の調査とほぼ同じ割合いだった。
進化論を指示するとした人(全体の60%)の中でも、その内の3分の1以上の人(同24%)は、「超越者(神)が進化を導いた」と答えており、進化論を信じない、あるいは進化論を信じるとしても神による進化の導きがあったとする立場の人は、57%と全体の半数以上を占めた。
進化論を信じない人の割合が最も多いのは、白人の福音主義プロテスタントで、64%の人が進化論を信じないと回答。進化論を信じるとする人(白人の福音主義プロテスタント全体の27%)の中でも、その3分の2(同18%)は「超越者(神)が進化を導いた」としており、進化論を信じない、あるいは進化論を信じるとしても神による進化の導きがあったとする立場の人の割合は91%に上った。
一方で、進化論を信じる人の割合が最も多いのは、白人のメインライン・プロテスタントで、78%の人が進化論を信じると回答。そのうち半数(白人のメインライン・プロテスタント全体の36%)は「超越者(神)が進化を導いた」と回答しているが、別の半数(同36%)は「進化は(神によるものではなく)自然の過程による」と回答した。
白人のメインライン・プロテスタントで、進化論を信じない、あるいは進化論を信じるとしても神による進化の導きがあったとする立場の人の割合は51%で、同じプロテスタントでも福音主義(91%)とは大きな差が出る結果となった。