最近のダック・ダイナスティ事件を例に取り上げながら、フランクリン・グラハム氏は今週初めの発言の中で多くのクリスチャンがその問題に関して立場を明らかにすることを避けていることに対する失望を表し、クリスチャンたちに、自分たちの価値を攻撃し、けなしている“宗教戦争”に立ち向かうよう求めた。
ビリー・グラハム伝道協会(BGEA)およびチャリティ団体サマリタンズパースのCEOを務めるグラハム氏は、フィル・ロバートソン氏の同性愛と人種に関するコメントをロバートソン一家が支持したことを嬉しく思うと述べた。一方で、この問題についてより多くの教会が声を上げなかったことについて落胆したとも述べた。
グラハム氏はビリー・グラハム伝道協会のウェブサイトで、「ロバートソン氏に関する論争が弱まっていく中で、一見したところこの問題に関する責任から逃れている教会がいかに多いかということに驚いている。すぐにフィル・ロバートソン氏を非難した教会もあったほどである」と述べている。
アメリカでは最近、人気リアリティ番組『ダック・ダイナスティ』に出演している同番組の人気者フィル・ロバートソン氏が同性愛を非難する発言をしたとして、番組側がロバートソン氏に対して出演停止の処分を下す出来事があった。これに対してロバートソン氏を指示する者も多く、出演停止処分の取り下げを求める署名活動なども起こり、アメリカでは一つのイシューとなっていた。
グラハム氏は、クリスチャンが公共の場において固く信仰を持つこと、そしてクリスチャンとは実際には関係のない議題の共犯になることを避けるのは必須なのであると述べている。グラハム氏はまた「もし私たちクリスチャンが団結し立場を明確にしたならば、おそらく、メディアが“文化戦争”と呼んでいるものにおいて、私たちの基盤の多くを失うということはないだろう」とも言う。「しかし、それは文化的戦争ではないのである。それは、クリスチャンに対する、そして私たちが支持している聖書の真実に対する、宗教戦争なのである。寛大さにかこつけて、政治的な正しさという罠に陥った教会もある」と指摘する。
グラハム氏は、「神は“政治的に正しい”というものではなく、そして明らかに神は罪に対して寛大ではない」と言い、「聖書には、その日には神が私たちの全ての罪を裁くと書いてある。そして、神の子キリストの血の下に見つけられない者は、神とは離され永遠の地獄を味わうのである」と語った。