イラクで25日、クリスマスを祝う教会近くで爆弾が爆発し、少なくとも38人が死亡した。NHKのほか、AFP通信など複数の外信が伝えた。
イラクの首都バグダッドで25日、教会近くの市場で爆弾が爆発し、NHKの報道によると少なくとも38人が死亡、70人がけがをした。一方、AFP通信によると、この日には他の場所でも爆発や襲撃事件が相次ぎ、死者は計44人に上ったという。
爆発があったのはクリスマスを祝う教会近くで、犠牲者のほとんどがキリスト教徒(NHK)だったというが、AFP通信は、爆発があったのはキリスト教徒とイスラム教徒が混在するデュラ地区の市場だと伝えている。
イスラム教徒が大半を占めるイラクでは、キリスト教徒がテロの対象となる場合があるとされている。一方、今回の爆弾テロについては今のところ犯行声明は出ていない。
クリスマス・イブの24日には、宗教の違いを乗り越えようと、バグダッドの別の教会ではイスラム教指導者らも参加してのミサが行われたばかりだった。
今年はイラク戦争終結後10年目の節目であったが、依然としてテロや武力衝突があり、死者数は今年だけで既に7000人近くに上る伝えられている。