「キンパチ」は東日本大震災被災地の為と被災地を支える将来の教会のために祈る祈り会として2011年4月8日から毎週金曜日夜8時、首都圏の若者を中心とした超教派のクリスチャンが集まって継続的に開催されてきた。
折に触れ、賛美ゲストや被災地の教会の牧師、キリスト教支援活動団体リーダーらを招いてのメッセージや証、祈祷課題を共有して、被災地、被災地で福音を伝える教会とキリスト者の働きのための祈りが捧げられている。
クリスマスを目前に控えた同日の祈り会は、10年、20年後の教会を建て上げる青年ユースが一同に会して、1.被災地の為に祈る、2.将来の教会の為に祈るというコンセプトで行われた。賛美ゲストのサルーキ=、横山大輔氏によるクリスマスコンサートが冒頭に行われた。サルーキ=は2001年に結成されたクリスチャンロックン・フォークバンドで、バンド結成当初から、「音楽を通して世の中にもっと愛を!」を精神的テーマとして活動している。
横山大輔氏はギターと歌で癒しの音楽と神の愛、希望のメッセージを音楽を通して世界に伝える伝道者として活躍しており、東日本大震災後は福島県いわき市に拠点を移しボランティア活動を行っている。
天には地上で味わうことのできない喜びがある
長沢崇史氏はユースパスターである他にも、国内宣教師として全国各地の様々なユースミニストリーの立ち上げに携わっている。今回の祈りの集会のためだけに北海道から招かれ賛美リードを行った。
この日は、被災地の教会のひとつである宮城県仙台市にある日本バプテスト同盟日本バプテスト尚絅(しょうけい)教会牧師の田所義郎氏がメッセージを伝えた。同教会は震災で教会堂が大規模半壊に指定され、取り壊しが余儀なくされた。教会復興のために、全世界で祈りが捧げられ、その祈りが応えられてすべての必要が満たされ、新会堂が建築されようとしている。
田所氏は「(震災で)教会堂が崩れて使えなくなってしまいました。だめかもしれないと思っていた教会の工事がやっと始まりました。土台がやっと造られているところです。高齢者の方々が多い教会ですが、神様は一番若い教会員として私を立ててくださいました。神様が委ねて下さっている(牧師としての)この働きにいかに応えていけるかというのが、私の今の生活です」と証しした。
心の王座を主に明け渡す
クリスマスについて田所氏は「クリスマスには主を私たちの心の王座にお迎えします。今心の中心に誰が座っているでしょうか。クリスマスは自分の心の王座をイエス様に明け渡しましょう。イエス様を主人として迎え、私たちがイエス様のしもべになりましょう。」と勧めた。
またマタイの福音書25章14節~30節にある「タラントのたとえ」を引用し、「主人としもべの関係が豊かに語られています。主人がいて、しもべがいます。奴隷は主人を第一とする存在です。その命も生活も主人が握っています。クリスマスに私たちは、イエス様を主人とする生活がどのような生活かを、タラントの例えから知ることができるのではないでしょうか」と説いた。
イエス・キリストを主として受け入れることについて田所氏は、「頭ではわかっていても、心で(自分が主の)しもべであるということを完全に受け切れていないのではないでしょうか。努力ではどうしようもありません。聖霊様の助けが得られるよう祈るしかありません。私たちが『イエス様のしもべである』ことをもう一度クリスマスに覚えたい」と伝えた。
主の忠実なしもべになることについて、「主人はしもべに無理な命令はしていません。そして忠実なしもべには、さらに良いものを任せました。主人の財産すべてを管理するものとさせました。すべてを主に委ねるというのは、委ねられているがゆえに、しもべの意思が、主人の意思といって良いほどに高く用いられるということです」と説いた。
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