しもべの意思が主人の意思となるまでに高く用いられることについて、詩篇8篇5~6節を引用し、「地上において『主の忠実なしもべ』として生きるときに、私たちの意思が神の意思となることができます。神は私たちをわずかに劣るものとして創られました。神を主人とするときに、私たちも尊いしもべとして、高く用いられることができます。神を主人に迎えるということは、尊い働きをする器となることであることをクリスマスに改めて確認したい」と勧めた。
ひとりひとりのキリスト者の役割について「タラントの例えから、私たちが本当に信頼されて今用いられているということを知ることができます。それぞれの役割を担わされています。本当に自分のものとしてその仕事を受け入れているかどうか確かめたい。委ねられたものを、いつまでも『神のもの』とするのではなく、『自分のもの』としてタラントを扱っていくことを、神様も求めておられます」と説いた。
私たちに与えられた才能は、「他者を生かす」ためにある
田所氏はタラントの例えについて「イエス様が十字架に架かる直前の緊迫した状況の中で話された。ただイエス様が『あなたの才能を豊かに活かして生きなさい』といったのんきなことをお話されたわけではなく、深い意味があります。十字架は神の愛が示され出来事であり。救われるに値しないもののために神御自身が死ぬという出来事でした。高価すぎる代償でした。そのように他者を生かす愛を示そうとされているときに、タラントの話をされました。イエス様の十字架と深い関わりのある話です。タラントは『他者を生かそう』とするその才能のことです。今与えられている才能は、自分を豊かにする才能ではなく、他者を生かす才能です。ひとりひとりそのためのタラントが与えられています。神様の信頼に応えようと頑張るしもべの姿を神様は喜んでくださいます。今預かっているタラントを大胆に活用してください」と勧めた。
その後の教派伝統の全く違う青年ユースが一同に会して被災地の将来、教会のため祈りを捧げられた。今回の集会中に福島県いわき市から寄せられた祈祷課題が祈られ、それぞれが『主の忠実なしもべ』としてクリスマスの時にあって互いの働きが強められるように祈られた。また東京電力の廃炉まで35年間かかるという正式な表明を受けて、「この35年間の日本の真っ只中を歩み、それぞれの教会を建て上げていくのは私達の世代である。それぞれの教会とそれぞれの教会につながる次世代の兄弟姉妹の為に祈りたい」という祈祷課題が挙げられ、共に祈りが捧げられた。
※「キンパチ」詳細はこちら
※前ページはこちら