【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)福音宣教省は、中国の司教で、6月末の違法叙階に参加した人を「破門」されたと見なす、と布告で明らかにした。「破門」が重過ぎるとするのなら、それを明確に主張出来なければならない、という。
「この司教たちは、違法な叙階によって、秩序に従わないという重大な行為を実際に行ったのであり、そうではないことが実証されない限り、破門を自ら招いたものと推定される」と布告は述べている。この布告は7月12日、機関通信フィデスによって明らかにされた。
布告では、四川省楽山教区で6月29日に司教に叙階されたパウロ雷世銀(レイ・シイン)神父は、すでに「ラタエ・センテンティアエ」(自動的)破門状態にあること、それを聖座(バチカン)が公式に宣言したことも、明らかにしている。
福音宣教省は、雷世銀神父とその叙階式典に関係した司教は、バチカンに従わなければならない、と強調している。
教会法では、関係した司教たちは「即時に聖座に赦しを求め、違法な叙階式典に参加した理由を明らかにし、聖座からの応答を待つ」ことが定められている。
またその間、ミサ執行、その他の秘跡の実施やそれを受けること、教務を行うことは禁止される。また信徒が、臨終など緊急事態を除いて、これら司祭から秘跡を受けたり、違法な宣教に正当性があるかのようなことをしてはならない、と同省は通知した。
この措置が必要なのは、「司祭や信徒が、問題の司教の良心を判断する立場にないからではなく、『推定される処置』が今も取り消されていない」ため。
バチカンとしては、雷神父に関しては司教叙階の有効性を否定はするものの、同神父を司教とは認めないが司祭ではある、としている。
福音宣教省は、同神父にはローマとの関係を修復する道はあるものの、それが実現しても、正当な司教とされることを期待すべきではない、と強調している。