米サドルバック教会のリック・ウォレン牧師が提唱する「目的主導の教会(PDC=Purpose Driven Church)」について学ぶ3年間の訓練プログラム「パーパス・ドリブン・フェローシップ(PDF)」が今年11月から、東京、名古屋、福岡で始まる。6月4日には、サドルバック教会でグローバル・トレーニング・ディレクターを務めるデイブ・ホールデン牧師が、東京都渋谷区の日本基督教団聖ヶ丘教会でPDCの概要について講演。参加した教職や信徒リーダーら約60人は、手元の資料にメモを取るなどして真剣に聴き入っていた。
PDF開催のきっかけは、昨年7月に横浜で行われた日本プロテスタント宣教150周年記念大会でのこと。サドルバック教会代表として来日したホールデン牧師が昼食会の席で、サドルバック教会が開催している3年間の訓練プログラムを紹介。日本の教会が望むのであれば日本での開催も可能だと提案した。その場にいた中から世話人が選出され、同年11月には会合を開き、委員会メンバーを選出。今年3月にはホールデン牧師を招き、早稲田奉仕園リバティホールでPDFの説明会を開いた。
今回の集会でホールデン牧師はまず、聖書から導き出せる、教会の持つ5つの目的を説明した。その目的とは、礼拝(ワーシップ)、交わり(フェローシップ)、弟子訓練(ディサイプルシップ)、奉仕(ミニストリー)、そして宣教(ミッション)である。ホールデン牧師は、教会がこの5つの目的に常に焦点を当て、それらをバランスよく追及し、実践することで、新しい命を生むことのできる健康な教会(目的主導の教会=PDC)が形成されると語った。
次に、それを実現させるための手法として、「5つの輪」と「ダイヤモンド」を紹介。「5つの輪」とは、教会に対する人々の献身度をあらわした同心円で、外側から▽コミュニティー(地域の人々)▽群衆(教会には来るが信仰を持っていない人々)▽会衆(信仰を持つ礼拝出席者)▽献身者(聖書の学びに真剣に取り組む人々)▽中核メンバー(教会奉仕者)▽コミッション(教会の外で福音を伝える人々)の6つの階層にわかれている。ホールデン牧師は、教会のリーダーがすべき働きは、円の外側にいる人々を内側へと導くこと、つまりイエスの弟子をつくることであり、同心円のイメージを描くことで、そのプロセスがより明確になることを強調した。
「ダイヤモンド」とは、4つの部分からなるトレーニングをあらわしている。それは、▽クラス1:メンバーシップ▽クラス2:成長▽クラス3:ミニストリー▽クラス4:宣教である。ホールデン牧師は、それぞれのクラスの概要を説明し、クラスを進めることで、「5つの輪」の内側へと人々が導かれていくことを説明した。
11月には再びホールデン牧師が来日し、▽目的主導型の旅▽目的主導型教会を建てること、5つの目的▽コミュニティを伝道の対象として考えること▽礼拝に大勢(群衆)を引き付けること▽会衆を育てること▽人生を変えるコミュニケーションの仕方などをテーマに講演する。東京では11月5日と6日、名古屋では11月1日と2日、福岡でも11月初旬に開催する予定。問い合わせは、パーパス・ドリブン・フェローシップ(メール:[email protected])まで。