米国ニューヨークのローワー・マンハッタン地区で6日、2001年9月11日の同時多発テロの事件現場となった世界貿易センタービル跡地「グラウンド・ゼロ」付近でのモスク(イスラム教礼拝所)建設計画に反対するデモが行われた。CNNが伝えた。
合計2973人の死者を出した同テロ事件。最も甚大な被害の出た世界貿易センタービルのツインタワーは、イスラム過激派による攻撃で倒壊したとされる。モスク建設反対デモを企画したパメラ・ゲラー氏率いる団体は「グラウンド・ゼロは戦没者を追悼する記念碑であり墓地である」と訴え、CNNに対して、「我々はモスク建設をしないで欲しいと頼んでいる」と語った。
同建設計画は、イスラム社会と西洋の関係改善に取り組む「コルドバイニシアチブ」などによる共同事業で、モスクを含む13階建てのコミュニティーセンターなどの建設を予定している。計画の関係者は、コミュニティーセンター内には「祈りの空間」が設けられ、ニューヨークに住むイスラム教徒が地域社会に「お返し」をする機会になる、またイスラム教徒に対する無知を取り除く上でも同計画が役立つと主張しているという。
なお、地元の政治指導者らは同計画支持に回っており、ローワー・マンハッタン地区委員会はこの事業を後援。法的に事業を進める上でニューヨーク市の許可を得るは必要ないという。
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