【CJC=東京】英エディンバラで1910年に『世界宣教会議』が開催されて100年を記念する会議が6月2日から6日まで、「今日、キリストを証する」を主題に開かれた。100年間の信仰の歴史を振り返り、世界規模でキリスト教の将来を展望しようというもの。
会議には、プロテスタント、正教会、カトリック、聖公会、福音派、ペンテコステ派など多彩な伝統を持つ諸教派が参加した。現地のエディンバラ大学、スコットランド教会、スコットランド・ACT(教会一致行動)、ローマ・カトリック教会、スコットランド福音同盟、エディンバラ2010評議会が共催した。
世界中のキリスト教音楽や賛美歌がスコットランド特有のバグパイプと共に歓迎会場に流された。開会までに登録したのは60国、297人。さらに来賓100人やスタッフが会場を埋めた。
2日目の開会祈祷では、世界教会協議会(WCC)のオラフ・フィクセ・トゥヴェイト総幹事、世界福音同盟(WEA)のジョフ・タニクリフ国際会長が総括講演を行った。
トゥヴェイト総幹事は、「宣教と一致は一つのものであり、キリストにあって一つとなることは、キリストを共に証することである」と確認した。タニクリフ会長は、この1世紀の進展にも関わらず、「教会の宣教が完全な所は世界のどこにもない。全教会への神の召しは、全世界に全福音を届けることであり、その召しは私たちの全ての世代に新たにもたらされる」と語った。さらに、今なおキリストの福音を聞いていない人がいる一方で、欧州などでは「再福音が本当に必要」とされている、と指摘した。
祈り、賛美、討議、交わりなど多彩なプログラムをこなし、会議は不義に対してキリスト者が行動するよう呼びかけて6日閉幕した。
英国国教会ヨーク大主教のジョン・センタム氏は閉会式の礼拝で、キリスト教の真価は、信徒の双肩にかかっている、と述べた。十字架にかかる前のキリストをペテロが知らないと言ったことに触れ、センタム氏は、「イエスは今日、私たちの発言と生き方のためにこの世界の法廷に立たされている。イエスと彼の福音が裁判されている」のだ、と語った。
閉会式は、教会の多様性を明らかに示すものとなった。各派聖職の服装や民族衣装の参加者が式場にあふれた。祈りはいくつかの言語で行われ、賛美歌もアフリカ、アジア、南北アメリカ、オセアニア、またヨーロッパ各地の文化的背景をもった曲が歌われた。
さらに宣教の相互性が必要なこと、西洋は東方のキリスト者から学ぶことが多くあり、「北」は、謙虚さと意欲を示すことに、「南」から学ぶ必要があることが強調された。
エジンバラ2010会議は、ネット時代とあってウェブサイトが開設された。