【CJC=東京】フィンランド福音ルーテル教会はイーロ・フォヴィネン監督の引退に伴い、6月3日、イリヤ・アスコラ牧師(57)を後任に選出した。同派最初の女性監督。監督就任は9月1日。ルーテル世界連盟のイシュマエル・ノコ総幹事は「重大な1歩」と評価している。
アスコラ氏は591票、対抗馬のマッティ・プウタイネン氏は567票だった。5月の弟1回投票で5人の候補者がいずれも過半数を得られず、上位2人の決戦に持ち込まれた結果。
現地紙によると、候補者2人は結婚に関しての違いが際立った。アスコラ氏は同性間の結合祝福に前向き、一方でプウタイネン氏は、結婚は1人の男と1人の女の間だけという立場。
アスコラ氏は、1975年神学修士、88年聖職に叙階、91年から99年までジュネーブで欧州教会会議の活動に従事した。エスプーのミッコ・ヘイッカ監督の神学関係特別補佐を務めていた。
同教会は、フィンランド総人口の8割以上、約450万人を信徒としている。86年以来、女性聖職を認めている。これまでにも監督候補として女性が挙げられたことがあったが、実現したのは今回が初めて。