ジョン・レノックス教授はかつて、ノーベル賞受賞物理学者のスティーブン・ワインバーグから厳しい最後通告を受けた。「神への信仰を放棄しなければ、科学者としてのキャリアを危険にさらすぞ」
しかし、レノックスは信仰を貫き、オックスフォード大学で著名な科学者兼数学者として名をはせた。彼は科学と信仰の両立を示し、多くの知識人とは異なり、信仰を捨てることなく、リチャード・ドーキンスやクリストファー・ヒッチェンズといった無神論者との著名な討論に参加した。彼の著書や「神は死んだのか」(原題:God's Not Dead)のような映画への貢献は、科学と神への信仰の共存を主張している。
「科学が神を葬り去ったのではなく、科学的発見の結果が神の存在を指し示しているのだ」とレノックスは断言する。北アイルランドでの紛争が激化していた時代に育ったレノックスは、全ての人間が神の姿に似せてつくられていると父から教わった。この原則は、ディベートにおいて彼が相手と敬意をもって関わる際の指針となった。
2007年以降、レノックスは「科学のみが人類を進歩させる」と主張する新無神論者らに反対してきた。彼の著書『God's Undertaker』や『Can Science Explain Everything?』は、彼らの無神論的な考えに挑戦し、信仰が盲目的な信念ではなく、証拠に基づくものであると主張している。
レノックスは「信仰は暗闇への跳躍ではない。むしろそれとは全く反対だ」と述べ、「それは証拠に基づく献身である」と締めくくった。
聖書は言う。「神の、目に見えない本性、すなわち神の永遠の力と神性は、世界の創造された時からこのかた、被造物によって知られ、はっきりと認められるのであって、彼らに弁解の余地はないのです」(ローマ1:20)。また、「天は神の栄光を語り告げ、大空は御手のわざを告げ知らせる」(詩篇19:1)とも。
自然界や自然の諸原理・諸原則をつぶさに観察するとき、それらは明らかに創造主の存在を指し示している。そしてレノックスのような信仰ある科学者たちは、彼らの学識やキャリアを用いて研さんを積み、創造主に立ち返るようにと人々を説得してやめない。
主が彼らの働きを祝福し、多くの人々の目を開いて創造主に立ち返らせ、イエス・キリストの福音に人々の目が開かれるよう祈っていただきたい。
■ 英国の宗教人口
英国教会 36・2%
プロテスタント 8・3%
カトリック 8・6%
無神論 34・5%
正教 1・1%
ユダヤ教 0・4%
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