米テキサス州ダラスの教会「オーククリフ・バイブル・フェローシップ」のトニー・エバンス主任牧師(74)が、牧師として求められる基準から外れてしまった過去があったとして、「霊的な癒やしと修復」のため、辞任すると発表した。
エバンス牧師は具体的な内容には触れなかったが、辞任は「罪のため」であることを示唆し、自身の家族と教会の長老たちには報告済みであると語った。
オーククリフ・バイブル・フェローシップは、9500人以上の教会員を擁するメガチャーチ。その創立者で、国際的なラジオ伝道者としても知られるエバンス牧師は、自身の行いは犯罪的なものではなかったが、「正しい判断」を反映したものではなかったと述べた。
今後は長老たちの指導の下、「癒やしと修復」のプロセスを経ることになる。エンバス牧師は教会のホームページに掲載した声明(9日付、英語)で、次のように述べた。
「私たちの働きの基盤は、常に私たちの生活を一致させるべき絶対的な至高の真理基準である、神の御言葉へのコミットメントです。私たちが罪によってその基準から外れてしまったときは、悔い改めて神との関係を修復することが求められます」
「数年前、私はその基準から外れてしまいました。従って私は、他の人に適用してきたのと同じ悔い改めと修復という聖書の基準を、自分自身にも適用することを求められているのです。私はこのことを、妻、子どもたち、そして教会の長老たちと分かち合ってきました。そして、彼らは愛情を込めて私の周りに恵みの腕を置いてくれました」
「私は犯罪を犯したわけではありませんが、自分の行動において正しい判断ができませんでした。このことを踏まえ、私は牧師の職務から離れ、長老たちの定める癒やしと修復のプロセスに従います。これにより、私は霊的な回復と癒やしのために必要な時間を得ることができるのです」
オーククリフ・バイブル・フェローシップはホームページ(英語)で、「長老会は聖書に従って教会を統治する義務があります」と説明。今回の決定は、「多大な祈り」と、エバンス牧師と長老たちの「複数回にわたる話し合い」を経たものだとし、次のように述べた。
「エバンス牧師と長老たちは、長老や牧師が聖書の高い基準から外れた場合、長老たちが説明責任を果たし、教会における誠実さを維持する責任があることに同意しています」
「私たちは赦(ゆる)し、修復してくださる慈悲深い神に仕えています。今後、ボビー・ギブソン牧師と長老たちが、暫定的なリーダーシップと私たちの教会の将来のための次のステップについて、より多くの情報を提供する予定です」
エバンス牧師は、1976年にオーククリフ・バイブル・フェローシップを創立して以来、48年間にわたって牧会してきた。声明では教会員に対し、霊的な修復に取り組む間、「私は皆さんのような礼拝者になります」と言い、次のように述べた。
「私は今ほど、皆さんを愛したことはありません。そして、神が私にこの谷間を歩ませてくださると信じます。私が霊的な癒やしの旅を続けている間の、皆さんの愛、祈り、サポート、そして赦しに感謝します。私たちがこの旅を共に歩むとき、どうぞ信仰の創始者であり完成者であるイエスから目を離さないでください」