学校法人白百合学園(荻原禮子理事長)は13日、運営する盛岡市の盛岡白百合学園中学高校(浅沼千明校長)を、2026年度から男女共学化すると発表した。全国に7校ある「白百合」系列の中高はいずれも女子校で、共学化はこれが初めてとなる。
1892年に開校した盛岡白百合学園は、130年以上の歴史がある岩手県唯一のカトリック学校。朝日新聞によると、最盛期の1989年には、中高で1200人を超える生徒が在籍していた。しかし、この20年近くは定員割れが続き、2024年度の入学者は中学が24人(募集定員80人)、高校が86人(同240人)という状況だった。
発表では、「戦後の教育改革による男女共学化の推進、男女共同参画社会意識の高まりなど、学園創立時とは異なる社会状況となってまいりました」と、学校を取り巻く状況を説明。▽男子にも門戸を開いてカトリックの人間教育の機会を提供する、▽共学志向の増加や少子化などの社会状況の変化に対応する、▽教育の質の維持向上に向けて規模を確保する、ため共学化への移行を決めたとしている。
今後は、男子用の更衣室やトイレの整備、制服、校歌、部活動の新設などの検討を進め、校名変更の可能性についても慎重に議論していくとしている。
カトリック女子修道会「シャルトル聖パウロ修道女会」が設立母体の学校法人白百合学園は、盛岡白百合学園のほか、高校や中学校などを設置する函館白百合(北海道)、仙台白百合(宮城県)、白百合(東京都)、八代白百合(熊本県)の各学園、関町白百合幼稚園(東京都)、白百合女子大学(同)、仙台白百合女子大学(宮城県)の各学校を運営している。また、学校法人湘南白百合学園、学校法人函嶺白百合学園とは姉妹法人の関係にある。