英国でいわゆる「Z世代」と呼ばれる若年層の宗教的姿勢が大きく変化しており、潜在的な信仰心の復活が見られることが、最近発表された世論調査の結果(英語)で明らかになった。
調査は、英信仰研究フォーラム「人生における信仰の影響研究所」(IIFL)の依頼で、英社会調査会社「ホワイトストーン・インサイト」が実施した。英国人成人2千人余りを対象に、5月1日と2日の2日間にわたりオンラインで行われた。
調査によると、18~24歳の若年層グループは、他のどの年齢層よりも高いレベルの宗教性を示した。
18~24歳の69%が、自身の信仰が人生に大きな影響を与えていると回答したのに対し、65歳以上は51%にとどまった。また、18~24歳の72%が、自身の宗教が人生の目的を見いだすのに役立っていると答えたのに対し、65歳以上は47%だった。
この他、若年層では宗教的な多様性と開放性においても、今回の調査で際立つ結果を示した。
18~24歳の76%が異なる信仰を持つ友人を持っており、寛容さと受容の度合いが高いことが示唆された。これは、多様な友人グループを持つ傾向が低い上の世代とは対照的だった。
さらに、18~24歳の45%が、自身の宗教的信条を変えることに前向きであることを表明した。これに対し、65歳以上は22%だった。
調査では、Z世代は信仰を公の場における肯定的な力と見なす傾向が強いことも分かった。
Z世代は、政治家が信仰について公に議論することを支持する傾向があり、社会的・政治的問題に対する宗教指導者の関与への信頼も高かった。
IIFLの上級研究アソシエイトであるシャーロット・リトルウッド氏は、次のように語った。
「調査結果は、英国が法的にも政治的にも世俗化の道を歩んでいる一方で、英国の若者は半世紀前の人々よりも信仰を深めていることを示唆しています。信仰は以前の世代に比べ、Z世代にとって、より高い価値、重要性、影響力を持っているのです」
また、IIFLはZ世代について次のようにまとめている。
「全体的にZ世代は神を求める傾向が強く、彼らの大半は自分たちの信仰が唯一の真の宗教であると信じているため、信仰により熱心である。また、人前で自分の信仰について話したり、他者が自分たちの信仰を分かち合うのを聞いたりすることをより望んでいる」