学校法人ルーテル学院(大柴譲治理事長)は25日、運営するルーテル学院大学(石居基夫学長、東京都三鷹市)の学生募集を、2025年度以降停止するとホームページで発表した。21日に開催した理事会で決定した。
近年の少子化傾向などの影響により、22年度から大幅な定員割れが続いていたという。教育体制を見直し、学生募集に力を入れるなど、経営努力を重ねるほか、現在の教育体制の維持や大学存続のためのあらゆる可能性について検討してきたが、長期的に経営を継続することは困難と判断した。
大学のホームページで公表されている情報(23年5月時点)によると、同大は総合人間学部のみを設置する単科大学で、定員1年次90人・編入学20人に対し、23年度の入学者は1年次42人・編入学6人にとどまっていた。
なお、ルーテル学院が同じく運営する日本ルーテル神学校(立山忠浩校長、同)は、今後も教育と研究を継続する。学校法人自体も存続し、全ての卒業生に対し各種証明書の発行などはこれまで通り行う。
24年度の入学予定者とその保護者・保証人に対しては27日(水)と30日(土)に、在学生とその保護者・保証人に対しては29日(金)と30日(土)に説明会を開く。
ルーテル学院は1909年、牧師養成を目的とする路帖(るうてる)神学校として熊本市で開学。25年に東京都中野区に拠点を移し、64年に「日本ルーテル神学大学」として大学設置が認可された。69年に現在の三鷹市に移転。76年から社会福祉、92年から臨床心理の分野における専門教育を始め、96年に「ルーテル学院大学」に改称。2001年に大学院を開設していた。