津田塾大学(東京都小平市)と遺愛女子中学・高校(北海道函館市)は4日、高大連携に関する協定を締結した。
協定は両校の発展を促進し、包括的な連携に基づき協力して事業を運営することを目的とする。今後は、教学関係の分野や教職員交流、研修などにおいて協力していくという。
津田塾大学は、女子教育の先駆者として知られ、来年発行予定の新5千円札の肖像画に採用されているクリスチャンの津田梅子が、1900年に創設した「女子英学塾」を前身とする女子大学。
一方、遺愛女子中学・高校は、内村鑑三や新渡戸稲造に洗礼を授けたことで有名な米国人宣教師のM・C・ハリス夫妻が1874年に私塾を開いたことに始まる。82年に文部省認可の正式な女学校「カロライン・ライト・メモリアル・スクール」(85年に「遺愛女学校」と改称)として開校。関東以北で最も古いキリスト教主義の女子校とされ、複数の建造物が、国の重要文化財などに指定・登録されている。
両校には歴史的なつながりがあり、梅子の妹・余奈子は函館在住時、遺愛女学校に通っていた。余奈子はその後、家族と共に東京に転居し、華族女学校に転学するが、卒業後は梅子が創設し、後に津田塾大学となる女子英学塾に進学している。
締結式は津田塾大学で行われ、同大の髙橋裕子学長や遺愛女子中学・高校の福島基輝校長らが出席した。