そこで、ピラトはもう一度官邸に入って、イエスを呼んで言った。「あなたは、ユダヤ人の王ですか。」(ヨハネ18:33)
死んだラザロをよみがえらせるなど、数々の奇跡を行うイエスにすっかり人気を奪われてしまった祭司長や役人たちのねたみは、ついに殺意に変わりました。彼らは策略をもって群衆をたきつけ、イエスを十字架で処刑するよう訴えました。
ポンテオ・ピラトは何とか穏便に済ませたいと考え、イエスと対話します。ピラトの質問にある「王」とは、「神に油注がれた方、救い主メシア」という意味です。イエスは、創造主なる神の御子メシアとして世に来られた真の王でした。イエスは父の御心に従順され、十字架の死を受け入れたのです。
聖書の御言葉はイエスこそが私たちの真の王、救い主、私たちを導く指導者、私たちを養う牧者、道、真理、命であり、一度も罪を犯したことのない方と示しています。そのイエスは、人々に拒絶され、十字架刑により死なれ、3日目に死人の中からよみがえり、復活されました。
罪のないイエスが、自分の罪の身代わりとなって十字架で死んでくれたと信じて告白する人は、罪の代価である永遠の死を刈り取ることがなくなり、無罪とされ、天の御国に入れる特権が与えられます。
イエスは言われました。「わたしは、真理のあかしをするために生まれ、このことのために世に来たのです。真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従います」(ヨハネ18:37)。イエスを神の御子だと信じて受け入れるとき、その人は真理に属する者、イエスに属する者とされます。罪の奴隷から神の子どもへと変えられ、永遠の御国に入るという救いの道が開かれます。
創造主なる神イエスは、私たちに救いの祝福と希望、命を与えてくださり、栄光から栄光へとイエスの似姿に私たちを造り変えてくださいます。そして来たるべき時には、イエスと共に天の御国に携え上げられます。ここに希望があります。
イエス・キリストが、天にある全ての神の栄光を捨てて人としてこの地に来られ、十字架刑で苦しみ、死んで復活され、人類の救いを完成してくださったことを感謝いたします。主があなたを祝福して、あなたを守られますように。
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