米大衆伝道者グレッグ・ローリー氏が主任牧師を務めるメガチャーチ「ハーベスト・クリスチャン・フェローシップ」が、カリフォルニア州南部の歴史的なビーチで洗礼式を行い、4500人を超える人々が洗礼を受けた。
洗礼式は土曜日の8日午前8時から、同州南部のパイレーツ・コーブ・ビーチ(「海賊の入り江の浜辺」の意)で行われ、推定2万人が訪れ、このうち4500人以上が受洗。ローリー氏の孫娘であるステラさんと、孫息子のクリストファーさんも洗礼を受けた。
ローリー氏は、米キリスト教メディア「クリスチャンポスト」(英語)の取材にメールで応え、多くの受洗者が与えられたのは「さまざまなこと」があったからだと述べつつも、2月に公開された映画「ジーザス・レボリューション」の成功が大きかったと述べた。
「『ジーザス・レボリューション』の映画は、人々に本当に衝撃を与えたのです。映画を見た後に多くの人々がキリストのもとに来ました。彼らは映画の洗礼シーンに感動し、自分の人生においても同じ一歩を踏み出したいと思ったのです。それは、人生の手本となる芸術作品だったのです。それは、私の人生の実話、また他の多くの人々の物語に基づいた作品でした」
映画「ジーザス・レボリューション」は、ローリー氏が、著述家のエレン・ボーン氏と共著で出版した同名の自伝的著書(英語)を原作とした作品。1960~70年代にヒッピーの若者たちが救われ、米西海岸を中心に起こった「ジーザス・ムーブメント(イエス運動)」を取り上げたもので、ローリー氏や、「ヒッピー伝道者」として活躍したロニー・フリスビー氏、カルバリーチャペルのチャック・スミス牧師らが、どのようにジーザス・ムーブメントに関わったかを描いている。
多くの受洗者が与えられたことについて、ローリー氏は、1週間前に同州アナハイムの屋内競技場「ホンダセンター」で開催した伝道集会「第34回ソーカル・ハーベスト・クルセード」で、多くの人がイエスに従う決心をしたことも要因の一つに挙げた。
2日にわたって開かれたこの集会では、対面参加者だけで3700人以上が信仰を決心し、オンライン参加者を含めると、6700人以上がイエスに対する信仰を告白した(関連記事:6700人超がイエス信じる決心、米ホンダセンターで伝道集会)。
ローリー氏によると、集会の決心者は全員を洗礼式に招待したという。
洗礼式が行われたパイレーツ・コーブ・ビーチは、ジーザス・ムーブメントで救われた人々のために数々の洗礼式が行われた歴史的な場所。ローリー氏は、そうした時代背景も引き合いに出しながら、今回の洗礼式は「聖霊の力強い働き」だったと話した。
「(ジーザス・ムーブメント当時)私もそこ(パイレーツ・コーブ・ビーチ)にいて、そのうちの一つの洗礼式で受洗しました。でも、今回の洗礼式はそれとは違いました。第一に、私たちがこれまでに行ったどの洗礼式よりも格段に規模が大きいのです。洗礼を受ける人々の列は半マイル(約800メートル)にも及び、人々は2時間以上も辛抱強く待たなければいけなかったのですが、彼らは少しも気にしていないようでした」
「これまでにもパイレーツ・コーブ・ビーチで洗礼式を行ったことはありましたが、今回のものとは比較できません。史上最大の洗礼式かもしれません」
ローリー氏は、今回の洗礼式について「圧巻で、見るにしても、その一部として加わるにしても、美しいものでした」と感想を述べ、「非常に多くの驚くべき物語がありました」と語った。
映画「ジーザス・レボリューション」を見てイエス・キリストを受け入れた85歳の男性は、映画が撮影されたのと同じ場所で洗礼を受けたいと話し出したという。「彼の家族は信じられませんでした。家族の一人は、彼は文字通りキリストのもとに来ることを期待していた最後の人だったと言っていました」
ローリー氏によると、ハーベスト・クリスチャン・フェローシップは今後、洗礼を受けた人々が地元の教会につながり、キリストの弟子となるようフォローアップしていくという。
パイレーツ・コーブ・ビーチでは、5月末のペンテコステの日にも、地元の約300教会が協力して合同洗礼式を行い、4100人を超える人々が受洗した(関連記事:米カリフォルニア州のビーチで歴史的な合同洗礼式 4千人以上が受洗)。
合同洗礼式の関係者の一人であるマーク・フランシー牧師は当時、クリスチャンポストの取材に、「洗礼式でこれほど人が集まるのを見るのは初めてです」と言い、「信仰者として、私たちは常にイエスが私たちに求めていることに従順でありたいと思っています」などと語っていた。