コンゴ民主共和国(DRC)の東部は今、キリスト教徒にとっては危険な場所だ。迫害下にある教会と信者を支援する宣教団体オープンドアーズのワールド・ウォッチ・リスト2023では、37位にランクされる迫害国だ。
この地域では、支配権を巡って反政府勢力が戦闘を続けており、その中にはイスラム過激派組織「民主同盟軍」(ADF)が含まれている。彼らは公然と、残忍な方法でキリスト教徒の家や教会を標的にしている。
この地域のキリスト教徒は誘拐の脅威にさらされながら生活しており、ひどい暴力は日常茶飯事だ。ADFは女性を誘拐し、レイプし、兵士との結婚を強要し、キリスト教徒の女性は、彼らにとっては一種の「トロフィー」として扱われているのだ。
コンゴ民主共和国では、法制度による裁きを受ける機会がほとんどない。いわば無法状態だ。多くのキリスト教徒が家を追われ、より友好的で安全な村に避難することを余儀なくされる。
イスラム教徒や先住民の出身でキリスト教徒になった人々は、伝統的な宗教活動に参加するよう圧力をかけられる。最も極端な例では、キリスト教に改宗した女性が、強制的に結婚させられたり、妊娠させられたり、離婚させられたりすることがある。
汚職に反対するキリスト教の指導者は、コンゴ民主共和国全土で政府からの嫌がらせや干渉を経験している。
同国東部のイトゥリ州と北キブのキリスト教徒は、イスラム過激派の性格を持つ反政府勢力であるADFからの迫害に直面している。彼らは、この地域の地元のキリスト教徒(男性、女性、少女、教会指導者)を公然と標的にしている。イスラム教からの改宗者や土着信仰からの改宗者は、特に迫害を受けやすい。
暴力は依然として横行していたが、この1年わずかに増加した。キリスト教徒に対する圧力は、特に教会生活を困難なものにしている。これはイスラム過激派の脅威を反映しており、特に東部では、教会が繰り返し攻撃されている。また、組織犯罪や汚職も、教会や共同体の生活を困難にしている一因だ。
コンゴ民主共和国東部に安定と正義が戻り、教会のリーダーたちが教会員を導く際に、神がリーダーたちに大きな知恵と力を与え、トラウマに対するカウンセリングや緊急支援を行う教会への援助の機会が増えるように祈っていただきたい。
父なる神よ、コンゴ民主共和国東部のあなたの子どもたちに暗い影を落としている暴力と無法状態を終わらせてください。どうか当局が永続的な平和をもたらすことができるように助けてください。また、トラウマを抱えた人々や避難民のために奉仕し、この迫害にどう立ち向かうべきかを人々に助言している現地の教会指導者たちに、大きな知恵と勇気が与えられるよう祈ります。苦しんでいる全ての人々にあなたの癒やしをもたらしてください。アーメン。
■ コンゴ民主共和国の宗教人口
プロテスタント 22・4%
カトリック 50・0%
単立 20・2%
イスラム 1・9%
土着の宗教 5・1%