カザフスタンでは2011年以降、政府の監視と統制が強まり続けており、信教の自由が制限されている。
カザフスタンにはロシア正教のキリスト教徒が10%近くいるが、イスラム教徒の背景を持つカザフ人に影響を与えない限り、一般的に国からの迫害は受けない。
しかし、ひとたびイスラム教徒がキリスト教に改宗すると、彼らは国からも共同体からも迫害される。彼らは家族から監禁され、他のキリスト信者との接触から遠ざけられ、言葉や身体的な虐待を受ける。そのため、改宗者は孤立する可能性が高くなる。
当局はキリスト教に改宗した者の集会を監視し、襲撃し、逮捕して投獄することもある。特に当局は、教会の指導者に罰金を課して拘束し、投獄して重い刑罰が加えられる。
キリスト信者が生計を立てることは困難で、農村部や地方では、事業を営もうとするキリスト信者に役人が賄賂を要求することがある。そのため信仰を秘密にしている経営者もいる。
カザフスタンの改宗者や教会指導者は、信仰のために仕事を失う危険性が非常に高い。
昨年は、キリスト教徒に対する迫害がわずかに悪化し、地域社会や教会生活における圧力が強まった。
宣教団体は、聖書やキリスト教の冊子を提供し、聖書訓練や職業訓練、社会経済開発プロジェクト、子どもや若者、女性のためのミニストリーなどを通じて、中央アジアの迫害されているキリストにある兄姉たちを強め励ましている。
彼らは祈りのリクエストとして、生計を立てるのに苦労しているキリスト者の家庭の必要が満たされ、密かに礼拝を守る群れに神の守りがあるように、また当局がキリスト者の誠実さに感動してより自由を与えてくれるようにと願っている。
カザフスタンの改宗した兄姉らが守られて伝道に励み、迫害をもたらす政府やイスラムの共同体が変えられるよう祈っていただきたい。
■ カザフスタンの宗教人口
イスラム 58・7%
プロテスタント 0・8%
カトリック 0・9%
正教徒 9・8%
仏教 0・1%
無宗教 33・9%