呼吸器感染症のため3月29日に入院したローマ教皇フランシスコ(86)が、4月1日に退院した。翌2日には、バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ広場で「受難の主日」(枝の主日)のミサを執り行った。
バチカン・ニュース(日本語版)によると、教皇は1日午前10時半過ぎに、入院していたローマのアゴスティーノ・ジェメッリ総合病院を退院。ローマにある聖マリア大聖堂に立ち寄って祈った後、同11時半ごろにバチカンに到着した。
同ニュースによると、教皇は入院後、順調な回復を見せ、31日午前には病室で執務を再開。同日午後には、病院内の小児腫瘍(しゅよう)科病棟を訪れ、子どもたちに贈り物を渡すとともに、生後数週間の男の子に洗礼を授けるなどした。
退院時には、病院の責任者や担当した医師、看護師らに感謝を表明。退院後に報道陣の前に姿を見せた際には、「私はまだ生きている」と冗談も話したという。
同ニュースによると、翌2日にサンピエトロ広場で行われた受難の主日のミサには約6万人が参加。教皇はこのミサで「開祭」「ことばの典礼」「閉祭」を司式し、イエス・キリストが十字架上で語った言葉「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」(マタイ27:46)から説教した。
2日は、復活祭(イースター)前の1週間である聖週間の初日。バチカン公式サイトに掲載されている教皇のスケジュール(英語)によると、今週後半は、聖木曜日(6日)、聖金曜日(7日)、聖土曜日(8日)、そして復活祭(9日)当日まで、ミサや徹夜祭などが続く。