ローマ教皇フランシスコ(84)が現地時間4日午後、ローマのアゴスティーノ・ジェメッリ総合病院で結腸憩室炎の手術を受けた。術後の容体は良好だという。バチカン(ローマ教皇庁)が同日発表した。
教皇庁のマッテオ・ブルーニ広報局長の発表(英語)によると、手術は大腸の主要部分である結腸に、腸管が狭くなる狭窄(きょうさく)の症状と憩室炎が発生したことによるもので、以前から予定されていたものだという。
憩室炎とは、大腸などの腸管壁に憩室と呼ばれる風船状の袋が多数でき炎症を起こす疾患。大腸の最後の部分であるS状結腸で最も多く見られ、教皇の憩室炎もS状結腸で発生したものだという。
術後の発表(英語)によると、教皇は全身麻酔をし、セルジオ・アルフィエリ教授が執刀。他に教授や医師ら3人が協力して手術を行い、麻酔は別の教授と医師計4人が担当。手術室には他に2人の教授も立ち会った。
米イエズス会系カトリック誌「アメリカ」(英語)が、イタリアの通信会社ANSAの情報として伝えたところによると、教皇は少なくとも5日間は入院するとみられている。
教皇は手術を受ける前の4日正午には、バチカンのサンピエトロ広場に集まった信者らを前に、毎週日曜日恒例の「お告げの祈り」(アンジェラスの祈り)を行い、その中で9月にハンガリーとスロバキアを訪問することを発表していた。
教皇が入院するのは、2013年の就任以来、今回が初めて。