上智大学が1月末から、2019年11月のローマ教皇フランシスコ来校を記念したオンライン企画展「受け継がれるメッセージ〜教皇フランシスコ来校1周年を記念して」の公開を始めた。1981年に教皇ヨハネ・パウロ2世(当時)が来校した際の音声や、教皇フランシスコが2013年の同大創立100周年に寄せた書簡など、貴重な資料がオンラインで閲覧可能となっている。
昨年10月から公開している緒方貞子・元国連難民高等弁務官に関するオンライン企画展に続いて、今回が2回目。19年11月に開催した2号館エントランス写真展と20年3月から開催中の6号館1階企画展を再構成した。教皇フランシスコが来校した際のメッセージも映像で紹介しており、「コロナ禍における皆様の考える糧となれば」としている。
同大の歴史をひもとくと、ローマ教皇との関わりは深い。大学設立に重要な役割を果たしたヨゼフ・ダールマン神父は、教皇ピオ10世(在位:1903〜14)に謁見した際、日本に高等教育機関を設立することの必要性を伝えた。それを受け、教皇ピオ10世は日本におけるカトリック大学の設立をイエズス会に要請。1913年に同大が開校した。
企画展は2章構成で、第1章「ローマ教皇と上智大学」では、ローマ教皇と同大の関わりを年表で振り返るとともに、教皇ヨハネ・パウロ2世(在位:1978~2005)が81年に来校した際の記録や、2017年に開催された同大の学生と教皇フランシスコとのオンライン対話イベントの映像などを紹介。第2章「教皇フランシスコ来校を振り返って」では、19年11月に教皇フランシスコが来校した際の様子や貴重なゆかりの品々を写真や映像で紹介している。
最後は、教皇フランシスコが来校時に残したメッセージの全文を掲載。「弱者を擁護」するという言葉に教皇の強い信念を感じることができるとし、「メッセージにはイエズス会の学校が目指す教育が鮮明に描き出されている」と紹介している。
オンライン企画展「受け継がれるメッセージ~教皇フランシスコ来校1周年を記念して」はこちら。