ローマ教皇フランシスコ(86)が、呼吸器感染症のため数日間入院することになった。新型コロナウイルス感染症ではないという。バチカン(教皇庁)のマッテオ・ブルーニ広報局長が29日午後、報道関係者に向けた声明で明らかにした。
バチカン・ニュース(日本語版)がブルーニ広報局長の声明として伝えたところによると、教皇はここ数日、呼吸器に関する困難を訴えていたため、同日午後にローマのアゴスティーノ・ジェメッリ総合病院で検査を受けた。その結果、呼吸器感染症に罹患しており、病院で数日間治療を受ける必要があることが判明したという。
声明によると、教皇は受け取った多くのメッセージに感動し、人々の寄り添いと祈りに感謝を示したという。
教皇はこの日午前には、バチカンのサンピエトロ広場で水曜日恒例の一般謁見を通常通り行っていた。
英公共放送BBC(英語)によると、バチカンは当初、教皇は以前から予定されていた健康診断のため病院へ行ったと説明していた。しかし、予定されていたテレビのインタビューが急きょキャンセルされたことから、イタリアのメディアはこの説明に対し疑義を呈していたという。
現在は四旬節(レント)の期間で、来週はキリスト教最大の祭日である復活祭(イースター)を前にした聖週間と、教皇は1年で最も忙しい時期を控えている。
また4月末には、3日間にわたりハンガリーを司牧訪問する予定もある。
教皇は2021年7月にも、結腸憩室炎の手術のため、アゴスティーノ・ジェメッリ総合病院に10日間にわたり入院したことがある。