イエズス会のアルトゥーロ・ソーサ総長は、同会日本管区の新管区長として、上智大学などを運営する上智学院理事長の佐久間勤神父(71)を任命した。同会が24日、公式サイト(英語)で発表した。就任時期は現在のところ未定という。
佐久間神父は1952年、神戸市生まれ。62年、六甲カトリック教会で受洗。75年、京都大学理学部卒業後、同年にイエズス会入会。上智大学大学院哲学研究科を経て、ドイツの聖ゲオルク哲学神学大学神学部で学び、84年に司祭叙階。その後、イタリアの教皇立聖書研究所聖書学部、教皇立グレゴリアン大学神学部で学んだ。
上智大学では89年から神学部で教鞭を執り、97年助教授、2001年教授。04年から05年まで神学研究科委員長、05年から11年まで神学部長を務めた。また、11年から16年までは上智学院カトリック指導担当理事を務め、16年から同学院総務担当理事を務めていた。この他、聖母大学学長、上智社会福祉専門学校校長などを歴任した。
イエズス会でもさまざまな役職を歴任。同会は佐久間神父について、「物静かで勤勉な心の広いイエズス会士として知られている。ユーモアのセンスもあり、親しみやすい存在」と紹介。「困難な時代の良きリーダー」として期待を示した。
イエズス会は、日本に初めてキリスト教を伝えたことで知られるフランシスコ・ザビエルら7人が1534年に創設したカトリックの男子修道会。現在、世界には約2万人の会員がおり、ローマ教皇フランシスコもその一人。日本管区の現管区長は、アルゼンチン出身で教皇フランシスコの教え子でもあるレンゾ・デ・ルカ神父。