冷戦を終わらせた旧ソ連最後の指導者、ミハイル・ゴルバチョフ元大統領が8月30日に91歳で死去したことを受け、米大衆伝道者のフランクリン・グラハム氏(70)は31日、自身のフェイスブック(英語)に、父で同じく大衆伝道者であった故ビリー・グラハム氏がゴルバチョフ氏と面会した際の写真2枚を投稿した。フランクリン氏はゴルバチョフ氏について、冷戦終結において重要な役割を果たしたと評価するとともに、ロシア国内における信教の自由を支持し、福音を伝える機会を開いてくれたと述べ、感謝を示した。
フランクリン氏によると、ビリー氏は1987年にワシントンのホワイトハウスで、当時ソ連共産党書記長の立場にあったゴルバチョフ氏と初めて面会。91年には、モスクワのクレムリンを訪れ、道徳問題や社会における精神的価値の必要性について話し合った。
ビリー氏は91年当時、現地の福音主義学校を指導し、伝道集会を開く用意をするためモスクワに滞在していたという。フランクリン氏は、ビリー氏がクレムリンを訪問した理由について、「ゴルバチョフ氏が、ロシアにおける信仰の自由を支持していることに感謝の意を表すことが重要だと考えたのです」と説明した。同年末、ゴルバチョフ氏は大統領を退き、ソ連は崩壊することになるが、ビリー氏は翌82年、モスクワで大規模な伝道集会を開催することに成功している。
フランクリン氏は、「ゴルバチョフ氏は確かに過ちを犯しました」としつつも、「冷戦を平和的に終わらせ、ロシアの教会が自由に礼拝できるようにしてくれたこと、そしてその結果、ロシアの地で福音を伝える素晴らしい機会が開かれたことに、私は感謝しています」と述べた。