「ジーザス・ジューン・フェスティバル2022」(日本民族総福音化運動協議会・同実行委員会主催)が13日、埼玉県の川口総合文化センター・リリアで開かれ、同協議会理事でレムナント出版代表の久保有政氏が、「ロシア・中国・北朝鮮の動向と終末」をテーマに講演した。新型コロナウイルスのため30席に制限した会場は満席となり、オンラインでの参加もあった。
同協議会は、多くの若者たちが明日の希望を見いだすことのできない精神の危機に置かれている日本の状況を憂い、キリスト教信仰によって日本の国と民族を再建しようと、2003年に超教派の有志によって結成された。日本のリバイバルを求めてきた個人や諸団体と協力し、全国規模で超教派的な広がりを見せている。冒頭のあいさつで同協議会の奥山実顧問(宣教師訓練センター所長)は、「日本の教会の責任は、日本のすべての人に福音を伝えること。民族総福音化運動は、日本の全教会がやらなくてはいけない。民族総福音化に励みましょう」と話した。
音楽ゲストとして出演したゴスペルシンガーの戸坂純子さんは、「救い主は待っておられる」など3曲を賛美した。コロナ禍やロシアによる戦争が続く厳しい時代にあっても、「救いの時は恵みの時。神様は愛なる方で本当に心優しい方なのだと受け取ることができます」と戸坂さん。「イエス様は愛なる方、そして救い主であるということを宣(の)べ伝えていかなければいけないと、ひしひしと感じています」と語った。
久保氏はロシアのウクライナ侵攻について、旧約聖書のエゼキエル書とダニエル書、新約聖書のヨハネの黙示録にある預言を見ながら、「イエス・キリストのご再臨が近づいたことの時のしるしの一つ。大きくその時が近づいたと感じている」と話した。
疫病と飢餓、戦争は「聖書に何回も出てくる災いの代表的なもの」と指摘。100年前にスペイン風邪によるパンデミック(1918〜20年)が起こった後、約10年のサイクルで世界大恐慌(1929年〜30年代後半)と第2次世界大戦(1939〜45年)が続けて起こったように、「何年後かは分からないが、この後、経済大恐慌、第3次世界対戦が勃発する可能性がないとはいえない状況に差しかかっている」と警鐘を鳴らした。
その上で、「こういう中で指針となるものは、聖書しかない。聖書を通してのみ、この波乱の時代、激動の時代、試練の時代を乗り越えていくことができる」と強調。「イエス様のご再臨の時、この世界の建て直しの時、世界の末期症状が極まる時が近づいている。聖書に立たなければ、そして神様を信じなければ、イエス様と共に歩まなければ、決して生き抜いていくことができないような時代に、今もう入っている」と述べた。
「悪者どもが青草のようにもえいでようと、不法を行う者どもがみな栄えようと、それは彼らが永遠に滅ぼされるためです」。詩篇92篇の言葉を引用しながら久保氏は、「悪と苦しみに終止符が打たれる時が必ず来るということを知ってほしい。いろいろな苦しみや試練があるかもれないが、それを力強く乗り越えて生きてほしい」と話した。
同協議会の行澤一人事務局長(日之出キリスト教会牧師)は、「世の終わりが近づき、イエス様の再臨を間近に控える時代にあって、私たちはあらためて、この日本が果たすべき役割を求めていきたい。日本の教会が広く一致団結して、神の使命を共に現していきたい」と語った。
ジーザス・ジューン・フェスティバルは、同協議会が毎年6月に開催している集会で、来年20周年を迎える。これまでに、元ヤクザの伝道団体「ミッション・バラバ」の創設者として知られるアーサー・ホーランド牧師や、ジャパン・カルバリー・クルセード巡回伝道者の福澤満雄牧師、日本CBMCの青木仁志(さとし)理事長ら、多彩な講師が講演している。