9歳の少女エリー・ガルシアちゃんは、児童19人を含む21人が死亡した米テキサス州ユバルディの小学校で起きた銃乱射事件の犠牲者の1人だ。事件が起きなければ、間もなく10歳の誕生日を迎えるはずだった。エリーちゃんの父スティーブン・ガルシアさんは事件後、エリーちゃんが生前、自身のSNSに投稿していた福音を伝える短い動画や、ベッドに横になって祈る写真など、最愛の娘との思い出をSNSに投稿した。
「ねえ、みんな。少し話を聞いてもらいたいの」。エリーちゃんはそう切り出すと、「イエス様は私たちのために死なれました。だから、私たちが死んだら、イエス様と一緒にそこにいることになるのよ。私の部屋には、イエス様の写真が3枚あるわ」と、自身のティックトックに投稿した15秒の短い動画で、端的にイエス・キリストを信じる信仰を証ししている。
スティーブンさんは事件翌日の25日、「なぜ、なぜ、なぜ・・・」という短いコメントと共に、娘が生前に投稿したこの動画を自身のフェイスブックに再投稿した。動画は100万回以上再生され、「彼女の魂に神様の安らぎがありますように」「神様はきっと両手を広げて彼女を迎えてくれたはず」など、2千件を超える追悼のコメントが寄せられた。
スティーブンさんは27日には、ベッドに横たわり、手を合わせて祈るエリーちゃんの写真を投稿した。ベッドの横には、大きな緑色の十字架の置物も見える。スティーブンさんは当時のことを振り返り、次のようにつづっている。
「彼女は毎晩大声で祈るので、私たちも一緒に祈ることができます。この日、私たちはちょうどランプを買ったのですが、彼女はそれをつけたまま眠りたかったのです。だから彼女は、母親がキッチンでお菓子を作っている間に、エアマットレスに空気を入れ、私たちにハグとキスをして、祈りに行ったのです。この思い出だけが、私に残されたすべてです」
写真は今年1月7日に撮影されたもので、スティーブンさんは当時、写真に添えて、「エリーが私たちの神様と話しているところをキャッチ。可愛い子、君を愛しているよ。そして君の祈り方が大好きだ」とつづっていた。
スティーブンさん一家は、寄付を求めるクラウドファンディングのページ(英語)で、「エリーはとても優しい女の子で、可愛らしく美しい魂を持っていました。彼女は満面の笑みと大きな抱擁でみんなの世界を照らしていました」とつづっている。スティーブンさんと妻のジェニファー・ルーゴさんには他に4人の娘がおり、一家は寄付してくれた人々に感謝するとともに、「これから長い日々が続きますが、私たち家族のためにお祈りください」と求めている。