ロシアによる軍事侵攻により、国外に逃れる難民が350万人に膨れ上がっているウクライナ。その多くが欧州各国へ逃れており、英国では1800以上の教会がウクライナからの難民受け入れを表明している。
英国内への難民受け入れを支援する「サンクチュアリ財団」によると、英政府は今月1日、ウクライナ人の家族を無制限に受け入れる人道支援プログラムを発表。18日からその第1弾が始まった。同財団では、このプログラムに参加する個人や企業などへの支援を行っており、23日までに1844教会が参加を表明した。
同財団設立者のクリシュ・カンディア氏は、教会の寛大さに感謝するとともに、教会が英国にやってくる難民の「大きな助け」になるよう祈っていると述べた。
「英国内の教会は、この数カ月間、アフガニスタンや香港から避難してきた人々の支援に乗り出したのと同じように、再び深い思いやりと寛大なホスピタリー精神を持って、ウクライナ難民に対応しているのです」
こうした教会の対応は、社会における善なる力としての教会の役割を実証するものだとカンディア氏は言う。
「教会が神の恵みと愛を世界中の隣人に示すたびに、私は、地域レベル、国レベル、地球規模で、善なる力となるように教会を造られた神の天才的な采配をたたえます」
「今では何万人ものウクライナ難民に住まいを提供できるまでになっています。教会、個人、企業、慈善団体などのすべてが、英国でかつてないほどの大規模人道支援計画に協力することができるのです」
同財団は現在、新たに到着する難民に対する支援に多くの人員を割けるよう人材開発を行うとともに、難民を受け入れる個人や団体に対する訓練や支援を行っている。
「私たちは、この企画が英国に来るウクライナ難民に大きく役立つとともに、ウクライナの教会の兄弟姉妹を励ますことになることを願い、祈っています」とカンディア氏は付け加えた。
同財団の公式サイト(英語)によると、23日までに同財団に対し難民の受け入れを表明している個人は2万5120人。団体では教会が1844で最も多く、この他、770の自治体、593の地域グループ、495の企業、118の学校、27の大学が受け入れを表明している。