スコットランド国教会とスコットランド聖公会はこのほど、より深い協力関係と合同宣教への道を開く歴史的な共同宣言に署名することで合意した。
スコットランド国教会は、先月開催された総会で「聖アンデレ宣言」(英語)に署名することで合意した。一方、スコットランド聖公会も年次総会に当たる国教会総会議で、同宣言への同意を表明。正式な署名は後日、行われる予定だ。
両教会は数百年間にわたって個別の団体としてスコットランド全土で活動してきたが、近年、関係が緊密になっている。組織的な合併を意図したものではないものの、今回の宣言により両教会は「奉仕活動と宣教のパートナーとしてより良い協力関係を模索し、スコットランドの人々に奉仕することでキリストに仕える」ことを目指す。各地域における協力のみならず、社会的、政治的、倫理的な諸課題においても、協力関係を深めることが期待されている。
宣言への署名合意を受け、スコットランド聖公会のジョン・マックルキー参事司祭は、次のように語った。
「私たち姉妹教会は同じ激動の歴史の中で築き上げられ、共通の目的の下に一つとなって共に働くように導かれています。その働きとは、組織的な合併ではなく、この世に対して神の愛による宣教と和解の使命において有機的かつ創造的に協力していくことです」
「ある人々にとっては建物を共有することを意味するかもしれませんし、他の人々にとっては牧会的なケアを共有したり、定期的に合同礼拝を持ったりすることを意味するかもしれません。また、多くの人にとっては、フードバンクやエキュメニカル活動、瞑想グループ、メッシー・チャーチ(家族伝道プログラム)、ビーフレンディング・スキーム(障がい者学習支援)、聖書研究会、未信者のためのコースなどを共同で行うこと意味するかもしれません」
「私たちは2つの教会ではあっても、双方ともスコットランドのすべてのコミュニティーに奉仕しようとしています。そして、その目的のために協力するという特殊で他に類を見ない決意を共有しているのです」
スコットランド国教会のサンディー・ホースバーグ牧師は、次のように語った。
「私たちは互いを必要とし合っているのだという認識がますます明確になってきています。互いに支援と祈りを必要としているのです。そして、そのニーズに基づいて働きや使命において協力するとき、より大きな効果が得られることに気付いたのです」