カトリック東京大司教区は19日、外国籍の信徒のための宣教司牧指針「多国籍の人々がつくる豊かな教会共同体を目指して」を公式サイトで発表した。菊地功大司教は、外国籍の信徒とその子どもたちとの交わりを深め、一致を目指していくことは同教区にとって大切な課題だとし、「日本人による〈日本の教会〉から、多国籍の信徒と共に生きる〈日本にあるキリストの教会〉へと変わっていきたい」と述べた。
指針は、昨年12月に発表した宣教司牧方針に関連する文書として、外国籍の信徒への宣教司牧に関する取り組みをより具体的に提示したもの。▽教区・小教区の各レベルにおいて、人種、国籍、言語、文化の違いを乗り越えた信仰の共同体、▽すべての信徒が小教区共同体に所属し、共に責任を担い合って育て運営する信仰の共同体、▽多様性がある中で、誰一人として孤立することのないように、信仰における固い決意と互いの尊敬のうちに支え合う信仰の共同体を目指すとした。また、それぞれの小教区における違いを乗り越える取り組みを支援するために、カトリック東京国際センター(CTIC)を核とした社会司牧の組織を創設し、支援体制を整えるとした。
指針の内容や今後の取り組みについては、3年後をめどに教区の宣教司牧評議会が中心となって評価を行い、必要に応じて修正していくという。