英国国教会のカンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー(65)が16日、ロンドン市内の病院で新型コロナウイルスの1回目のワクチンを接種した。
ウェルビー大主教がワクチンを接種したのは、昨年、新型コロナウイルスに感染したボリス・ジョンソン英首相が入院していた聖トーマス病院。ウェルビー大主教は、同病院のチャプレンチームのボランティアメンバーとしてワクチンを接種したという。
18日にはツイッター(英語)に、ワクチンを接種する自身の写真と、接種を勧める文書を投稿。「接種の案内が来たら、どうぞワクチンを接種してください。そして、われわれの安全を守るために尽力している国民保健サービス(NHS、英国の国営医療サービス)のスタッフたちをサポートするために、できる限りのことをしてください」と呼び掛けた。
文書では「彼ら(NHSのスタッフ)は称賛に値するだけでなく、われわれのサポートを必要としています。機会が与えられたときにワクチンを接種することは、彼らの負担を減らすためにわれわれ皆ができることです」と語った。
また「この1年間、この病院でボランティアのチャプレンとして働けたことは特権でした」とコメント。「ここで、また全国のあらゆる所で働いているチャプレンたちは、この急性な痛みを伴う困難な時期に、患者やスタッフ、患者の家族たちのために、霊的、牧会的ケアを提供するという重要な仕事をしています」と語った。
その上で、ワクチンの早期開発は「祈りに対する答え」であり、「この恐ろしいパンデミックからの回復の中心となるもの」と強調。「イエス・キリストは私たちに、自分自身と同じように隣人を愛するよう招いています。ワクチン接種はこの戒めの一部です。私たちは、この恐ろしい病気から他者を守ることで、お互いに対する愛を示すことができるのです」と語った。
そして最後には、「国民の皆さん、また世界の皆さん、ワクチン接種の案内が来たらどうぞそれを受けてください。そして周囲の人々にも同じようにするよう勧めてください」と述べ、繰り返しワクチンを接種するよう呼び掛けた。