米国務省は6月10日、信教の自由に関する最新の報告書を出し、中国やナイジェリアなど、信教の自由阻害の特定懸念国(CPC)9カ国を発表した。これ以外にも、米国際信教自由委員会によってCPCに加えるよう勧告された5カ国があり、これらは事実上の準CPCとなる。
今回特筆すべきは、この準CPC相当の5カ国に、米国の同盟国インドが名指され、2004年以来初めて言及されたことだ。米国の国益を考えれば、通常このようなリストに同盟国を名指しすることは避けたいところだ。米国は国益よりも正義を選んだと見ることができる。これはインド政府にとってもポジティブな圧力になるはずだ。
インドにおける信教の自由は、ヒンズー民族主義与党が2014年に政権を担って以来、急激に悪化している。先日も、インド東部の地方で、16歳のクリスチャン少年がヒンズー過激派によって酷い方法で惨殺され、当地の信者らは心を痛めた。
地に落ちた一粒の麦が、インドに豊かな実をもたらすよう祈っていただきたい。
■ インドの宗教人口
ヒンズー 74・3%
プロテスタント 3・6%
カトリック 1・6%
イスラム 14・3%
英国教会 0・2%