東京基督教大学(TCU、千葉県印西市)は4日、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で経済的な困難を抱える学生の支援と、全面オンライン化した授業の充実を目的とした「TCU緊急学生支援コイノニア募金」を始めた。山口陽一学長は「『コロナ禍により一人の退学者も出さない』ために、皆様のお祈りとご協力をよろしくお願い申し上げます」と呼び掛けている。
募金の案内によると、新型コロナウイルスの感染防止のため、TCUは春学期、全授業をオンラインで行うことを決め、4日から授業を開始した。全寮制による対面教育を重視してきたこともあり、授業の全面オンライン化は当初、不可能とさえ思えたというが、1カ月半かけて準備を進め、同時に20の遠隔授業を行えるように設備を整えた。
学生に対する支援では、給付型の奨学金(約4300万円)や学費分納制度を備えているが、緊急の対応として、在宅期間中の寮費・食費を次学期に充当する形で返還することを決定。帰国できず特別在寮している留学生16人に対しては食費支援などを行い、在学生には図書の無料送付などを行っている。また、遠隔授業のために必要なITスタッフ5人と、授業サポートスタッフ16人を学生アルバイトで配置した。
しかし、「アルバイト収入の減少、家計維持者の収入減などにより経済的支援がさらに必要となる見込み」だとし、困難を抱える学生への経済的支援と、突然の遠隔授業整備などを受け、募金の実施を決めた。受付期間は4日から6月30日まで。目標金額は1千万円。寄付金は「明日の世界宣教者育成募金」の一部として扱われ、税制優遇の対象になる。
寄付は郵便振替、銀行振込または現金で。寄付する場合は「明日の世界宣教者育成募金」扱いで「TCU緊急学生支援コイノニア募金」であることの意思表示を求めている。振込先は下記の通り。口座名義はいずれも「学校法人東京キリスト教学園 明日の世界宣教者育成募金」。
■ 郵便振替
記号番号:00110・5・575648
■ 銀行振込
千葉興業銀行 千葉ニュータウン支店 (普)1737541