新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京神学大学(芳賀力〔はが・つとむ〕学長、東京都三鷹市)は27日、3月5日の卒業礼拝、6日の卒業式を中止すると発表した。代わりに、一般参列者のない形で、卒業生、学校法人常務理事、教員による学位授与式を行うという。
東京基督教大学(TCU、山口陽一学長、千葉県印西市)も27日、3月6日の卒業礼拝についての対応を発表。参列者を学内関係者と卒業生の親族のみに制限した上で、賛美を奏楽のみにしたり、卒業生と学長の握手や祝辞、各種あいさつを削ったりするなど、最低限のプログラムに変更することで対応する。
TCUの卒業礼拝には、例年300~400人が参列しているという。規模の大きな集会は、新型コロナウイルスの感染拡大の原因になる懸念があるとし、参列する卒業生の親族に対しても、多人数にならないよう呼び掛けた上で、マスクの準備・着用、出席者把握のための受け付け時の記名などを求めている。
TCUはこのほか、2月29日の「ケアチャーチセミナー」、3月11~23日の「イスラエルスタディーツアー」について中止を決めている。
また両大とも、入試に関する対応も発表している。新型コロナウイルスの感染症が指定感染症に指定され、学校保健安全法施行規則の定める第1種感染症とみなされることになったことから、治癒していない感染者は受験できない。東神大はその場合、入学検定料の返還には応じられず、追試などの特別措置は予定していないとしている。TCUも追試などの特別措置は予定していないが、状況を確認の上、個別に対応するとしている。