Skip to main content
2026年6月25日12時01分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 書籍
神学書を読む

神学書を読む(48)石川明人著『キリスト教と日本人―宣教史から信仰の本質を問う』

2019年8月3日23時30分 執筆者 : 青木保憲
  • ツイート
印刷
関連タグ:石川明人青木保憲
神学書を読む(48)石川明人著『キリスト教と日本人―宣教史から信仰の本質を問う』+
石川明人著『キリスト教と日本人―宣教史から信仰の本質を問う』(筑摩書房 / ちくま新書、2019年7月)

まず目に飛び込んできたのは、本書の帯に書かれた衝撃的な言葉である。

「世界最大の宗教をなぜ日本人の99%は信じないのか?」

この問いは、古くて新しい。私が物心付いたとき以来、人間として年を重ねて半世紀以上がたとうとする現在に至るまで、常に日本のキリスト教界で問われ続けてきたことである。

「世界三大宗教」の一角を担い、西洋社会の原動力となってきたキリスト教。1549年に来日したザビエルにより、初めて日本に伝えられたとされるこの宗教は、当時の大名クラスへ浸透し、一時は隆盛を極めた。にもかかわらず、その宣教が遅々として進まないまま数百年がたってしまったのはなぜか。

また、明治期に文明開化が高らかにうたわれる中、多くのキリスト者が日本に生まれたにもかかわらず、その後の教勢が伸びなかったのはどうしてか。

第2次世界大戦以後、欧米から宣教師が大挙して来日したにもかかわらず、「日本のキリスト教人口は全人口の1パーセント未満」というフレーズが廃れないのはなぜか。

このように問い、それに対する回答を幾つか挙げる書物は今までにもあった。だが本書が特徴としているのは、今までの「原因探し」本を踏まえつつも、「そもそも宗教とは何か」、ひいては「人間とは何か」という大きな問いに立ち戻るマクロ的視点を導入しながら、日本宣教の歴史をひもとこうとしている点である。

著者の石川明人氏(桃山学院大学社会学部准教授)は、「はじめに」の中で次のように述べている。

しばしば、キリスト教徒たちは、自分の信仰についてだけでなく、この人はどうか、あの人はどうか、と他人の信仰の有無やその姿勢についてまで気にする。キリスト教史はそういう話の積み重ねだと言ってもいいかもしれない。(中略)では、いったい「宗教を信じる」とはどういうことなのだろうか。自分や他人の信仰の有無を問題にすることにはどんな意味があるのだろうか。そもそも、宗教は「信じる」ものなのだろうか。実は、こういった問いそれ自体が、本書の究極的なテーマでもある。

つまり、究極的にいうなら、本書は「日本固有のキリスト教史」を、その是非を問うことなく描き出すことを目的としている。従来のように「西洋のキリスト教史」を基軸とし、それとの距離を測るような描き方ではなく、良くも悪くも「日本」という国家に伝えられたキリスト教の固有な歴史的展開を描き出そうとする試みである。

その際、善悪の判断を棚上げしているところは注目に値する。そして本書で描き出された「日本固有のキリスト教」は、従来の西洋的なキリスト教に対して逆に鋭い問いを突き付けている。西洋史を中心とした歴史観、その根幹を担ってきた「キリスト教」が、果たして純然たる宗教性を持ち合わせていたのか、ということである。

それを端的に言い表しているのが、第6章1節の表題にもなっている「信徒たちの『信仰』とはいったい何か」である。私たち(キリスト者)は、よく「世の中の人」とか「未信者」という用語を駆使し、日本の現状を語ってきた。しかし本書は、この区別を意味のないものとする。そもそも、「信じる」とはどういうことで、何が理解できると(または理解できなくても)「信者」となれるのか、という抜本的な問いを守備範囲に加え、考察を加えている。

それは第1章から語られる「キリスト教伝来」の物語を、史実と伝説に峻別しようとする姿勢からもうかがい知ることができる。「キリスト教=善」であるなら、それを積極的に推し進めた宣教師を「信仰熱心」な存在と見なすことはいい。しかしその陰で、彼らが実際に何を行い、どんな思考で活動していたのか。それを知る者は多くないだろう。まして著者は、自らを「キリスト教徒」として認識している。そのような立場の者が、キリスト教伝来から現代に至るまでの「日本のキリスト教史」を、アカデミズム的視点と信仰的な言説を切り分けながら語ろうと努力しているのである。真摯(しんし)にキリスト教に向き合おうとする石川氏の姿勢に、私は好感を抱くことはもとより、同じ信仰者として感動を禁じ得ない。

本書は、Christianity や Religion などの用語をどのように訳してきたか、にまで言及している(第5章)。これら翻訳の歴史は一部の専門書で語られることはあったが、このような新書形態でコンパクトにまとめられているものでは、他にあまり見たことがない。そして「訳語」の功罪を踏まえつつ、現在の「キリスト教」「宗教」の在り方を再度問い直そうとしている。

ありきたりの「キリスト教分析本」から相当外れていることは否めないが、現代日本のキリスト教事情を踏まえた上で、斬新な視点から対象を考察しようとする勇気ある姿勢は、同じ信仰を抱く者たちが大いに見習うべき態度といっていいだろう。

本書の帯に書かれた言葉は衝撃的な問いである。しかし本書は、掲げた問いの本質をさらに深めるような形で新たな立脚点を指し示している。そのため、一問一答のような「究極の答え」を求める読者に本書は向かない。しかし「考えるきっかけ」を得たいと思う人にとっては、世界観を刷新するのに大いに役立つ一冊であるといえよう。

■ 石川明人著『キリスト教と日本人―宣教史から信仰の本質を問う』(筑摩書房 / ちくま新書、2019年7月)

<<前回へ     次回へ>>

◇

青木保憲

青木保憲

(あおき・やすのり)

1968年愛知県生まれ。愛知教育大学大学院卒業後、小学校教員を経て牧師を志し、アンデレ宣教神学院へ進む。その後、京都大学教育学研究科修了(修士)、同志社大学大学院神学研究科修了(神学博士)。グレース宣教会牧師、同志社大学嘱託講師。東日本大震災の復興を願って来日するナッシュビルのクライストチャーチ・クワイアと交流を深める。映画と教会での説教をこよなく愛する。聖書と「スターウォーズ」が座右の銘。一男二女の父。著書に『アメリカ福音派の歴史』(明石書店、12年)、『読むだけでわかるキリスト教の歴史』(イーグレープ、21年)。

関連タグ:石川明人青木保憲
  • ツイート

関連記事

  • 『キリスト教と戦争』著者・石川明人氏(桃山学院大准教授)インタビュー(1)

  • 戦争とキリスト教を読む(2)戦場の聖職者、キリスト者軍人・自衛官の信仰から「戦争のリアル」を考える 『戦場の宗教、軍人の信仰』

  • 「ローグ・ワン / スター・ウォーズ・ストーリー」にキリスト教宣教史と希望のバトンリレーを見た!

  • モンゴル宣教史、貴重な映像資料で解説 桜美林大学キリスト教研究所公開研究会

  • 日本宣教論(95)日本のキリスト教会の現状 後藤牧人

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 救世軍清瀬病院が来年3月末で閉院、診療は今年11月下旬めどに終了

  • Gゼロ時代の津波石碑(10)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(前半) 山崎純二

  • いのちの言葉聖書学校が卒業式、5人が新たな歩みへ

  • 旧統一協会の解散命令が確定、最高裁「必要でやむを得ない」 特別抗告を棄却

  • 日ごとのパンを求めて―ジョージ・ミュラーの生涯(6)フランケの「孤児の家」

  • 日本キリスト教海外医療協力会、新会長に柳澤理子氏 椙山女学園大学教授

  • 神学の限界と突破口(5)第1章 主な論争と解決─「聖霊論」の論争 三谷和司

  • ワールドミッションレポート(6月24日):メキシコ カルテルと伝統の狭間で─暴力に耐えるキリストの弟子たち

  • 韓国異端「新天地」の李萬熙総会長を逮捕、信者5万6千人を政党に強制入党させた疑い

  • 「重要な希望のしるし」 世界教会協議会のピレイ総幹事、米イラン覚書を歓迎

  • 国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明

  • Gゼロ時代の津波石碑(10)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(前半) 山崎純二

  • 救世軍清瀬病院が来年3月末で閉院、診療は今年11月下旬めどに終了

  • 旧統一協会の解散命令が確定、最高裁「必要でやむを得ない」 特別抗告を棄却

  • 聖書原語への招き─霊に燃え、主に仕えるために(11)パン種の譬えで示す神の国 白畑司

  • 神学の限界と突破口(5)第1章 主な論争と解決─「聖霊論」の論争 三谷和司

  • 両足に6本の指持って生まれた少年、キリスト教慈善団体の医療支援受け走れるように

  • トランプ氏のイラン戦争と移民政策、福音派で評価二分 否定的回答が半数超える

  • 「世界難民の日」 ワールド・ビジョンが8カ国で調査 子ども守る「自立」の重要性訴え

  • 中国当局、秋雨聖約教会の礼拝を摘発 信徒33人を拘束

  • 国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明

  • 米メガチャーチがビーチで洗礼式、過去最多の2552人が受洗

  • 着工140年以上のサグラダ・ファミリア、主塔「イエスの塔」完成 NHKが特番

  • 「聴く隣人のいるところ」 キリスト教高校の1年間が伝える「自由とは何か」問う大切さ

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(250)未信者とセカンドチャンスに潜む大きな課題 広田信也

  • 神学の限界と突破口(4)第1章 主な論争と解決─「贖罪論」の論争 三谷和司

  • 戦後のキリスト教ブームの中で生まれた口語訳聖書、今にも生きるキリシタン時代の聖書訳

  • 聖書全巻の翻訳、800言語で完成 飛躍的に加速する聖書翻訳

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 「ありがとう」か「あたりまえ」か 佐々木満男

編集部のおすすめ

  • 「今、求められているのは、慰めと癒やし」 能登被災者支援でゴスペルコンサート

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 芥川賞作家の鈴木結生氏らが登壇、青山学院大学で口語訳聖書刊行70周年記念講演会

  • 四国の教会が教団教派超え一致 「愛と希望の祭典・四国」閉幕、延べ3千人以上が参加

  • 「あなたの人生は、必ずよみがえる」 第63回首都圏イースターのつどい

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • Threads
  • RSS
Copyright © 2002-2026 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.