2012年に青木保憲牧師と出会って以来、日本各地のキリスト教会で素晴らしい歌声を披露し、福音宣教のために献身的に奉仕しているチャリティ・ロックハートさんが、今年も来日する。
今回は7月上旬の10日間ほどで、滋賀、大阪、京都の各会場で、ゴスペルソングを中心としたコンサートやワークショップを行うことになっている。その日程と具体的な内容を紹介してみたい。
なお、彼女の歌声は下記の動画で視聴できる。
● ゴスペル・ユニオン・フェスティバル
日時:2019年7月6日(土)12:30~20:00
場所:大津市生涯学習センター 〒520-0814滋賀県大津市本丸町6番50号
入場料:1400円
昨年から始まったばかりのイベントではあるが、今年は20組を越えるゴスペルクワイアが参加することになっている。
各クワイアの熱のこもった歌声と共に、チャリティ・ロックハートさんのライブもその中に組み込まれている。また、オープンマイクといって、誰でも希望する方がチャリティさんと一緒に歌えるというコーナーもある(オープンマイク参加は事前申し込みが必要。締め切りは6月15日)。
7時間を超える長丁場だが、そんなことをまったく感じさせないゴスペル三昧の1日になるであろう。ゴスペルを通して、皆が一つになる(ユニオン)祭典(フェスティバル)をぜひご堪能いただきたい。
詳細情報および問い合わせは、ゴスペル・ユニオン・フェスティバルのホームページまで。
● Live to Love 2019 チャリティ・ロックハートゴスペルコンサート2019 in Osaka
日時:2019年7月7日(日)16:00~(開場15:30)
場所:グレース宣教会グレース大聖堂 〒581-0866八尾市東山本新町1-15-6
チケット:一般千円 中高生500円
※会場の駐車場には限りがございます。近くに有料パーキングは幾つかございますが、できる限り公共交通機関をご利用ください。
ゴスペル・ユニオン・フェスティバルの翌日は、チャリティ・ロックハートさんの歌声をたっぷり90分以上聞くことができるコンサートが開催される。場所は大阪府八尾市にあるグレース大聖堂。グレース宣教会からの招きで、今回初めて実現したコンサートだ。
チケット代金が比較的低価格になっているのには理由がある。多くの方に来場いただき、しかも若い世代にゴスペルの良さを知ってもらいたいということで、このような破格の値段設定となっている。
当日のピアニストは、ご自身も各地でクワイア指導をされているMOMOさん。MOMOさんとチャリティさんは仲の良い友人でもあるため、息の合ったコラボが期待できる。本コンサート用のプロモ―ションビデオもこちらから視聴できる。
詳細情報および問い合わせは、グレース宣教会のホームページまで。
● おもしろコラボ企画!「せかゆる×ゴスペル」同志社大学でコラボが実現!
7月9日(火)は、かつてないおもしろコラボ企画が予定されている。ただし、これは同志社大学生限定の企画だ。講談社から出版されている『上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門』の著者の一人である横坂剛比古氏が来会し、チャリティさんとコラボするというもの。
同志社大学で嘱託講師をしている青木保憲氏の授業で別々の企画として2人を呼んだところ、なんと同じ日に来校が可能という連絡があった。それなら一緒にやりましょうということに。ちなみに「せかゆる」の横坂氏は、バークリー音楽大学を卒業したベーシストでもある。そのため、チャリティさんとのコラボが実現したのだ。
正規の授業内での企画であるため、一般の方は入場できないが、学生たちにとってはまたとないおもしろコラボ企画となる。
● ゴスペル、そして「せかゆる」、これらに共通するもの 青木保憲氏から読者の皆さんへ
ゴスペルとベストセラー本。一見まったく接点がないように思えるこの2つの素材をまじわらせることができたのは、他でもない「宣教」という概念です。
新島襄がアメリカンボードの宣教師として来日したにもかかわらず、単なる牧師養成の学校を設立するのではなく、日本の将来を担う若者たち、一国の良心を育成したいと願ったことは、同志社大学という形で結実しています。それは単にキリスト教を「伝道」して、人々を回心へ導くということだけではなく、キリスト教を通して人々の必要を満たすという「宣教」の概念が新島の中に息づいていたからに他なりません。
私が大学で講師の端くれとして担わせていただいているのは、「建学の精神とキリスト教」という科目です。これは新島の生涯や同志社設立までの歴史を扱うとともに、彼が受け入れたキリスト教、そしてそれが明治期に日本でどのように扱われ、またどんな実を生み出したのか、について学生たちに伝えることを旨としています。私は後者の「学生たちに伝える」ということを「リアリティの伝播」と考えています。だからクリスチャニティの本物に触れてもらいたい。また明治期において最先端であった新島の考え方を敷衍(ふえん)するなら、現代日本におけるキリスト教の最先端の宣教方法に触れてもらいたい。そんな思いがありました。
そこでチャリティ・ロックハートさんと「せかゆる」の横坂氏をお招きすることにしたのです。何と言っても、彼らはクリスチャンです。そしてキリスト教世界を分かりやすく、また感動的、面白おかしく「紹介する」術をお持ちです。学生たちにお二人がゲストで来られると話しましたところ、大変大きな反響がありました。そうやって受け止められる「キリスト教」は、単なる宗教の押し付けを越えて、彼らの生き方とリンクする一種の教養となっていくことでしょう。新島が掲げた「一国の良心を育成する」というビジョンを、私も同志社で学んだ者の一人として、またキリスト教会の牧師として、実践しているのです。
読者の皆さん、これは「種まき」だと思います。同志社大学はキリスト教主義の大学ですが、一般の大学として存在している以上、福音伝道を行う場ではありません。しかし宣教活動の一環は認められています。私が同志社大学でさせていただいているのは、まさに種をまくことです。その種が学生たちの心の中に落ち、いつかリアリティを伴って発芽するときがやってくると信じています。そのとき、新島が語った「一国の良心」が芽吹き始めることになると信じます。