先月、モデルのヘイリー・ボールドウィン(21)と婚約した歌手のジャスティン・ビーバー(24)が、リディーマー長老教会(ニューヨーク)前主任牧師のティモシー(ティム)・ケラー氏の著書『結婚の意味―わかりあえない2人のために』(原題:The Meaning of Marriage: Facing the Complexities of Commitment with the Wisdom of God)を読んでいることを明らかにした。
米芸能情報サイト「TMZ」(英語)は9日、ニューヨークにあるボールドウィンのマンションを出るビーバーの動画を公開した。動画には、ファンの前で立ち止まり、短く話すビーバーの様子が映っている。一方、ビーバーの手には1冊の本が。それはケラー氏が2011年に出版した『結婚の意味』で、ビーバーはカメラの前で本を見せながら、同書の次の一節を語った。
「人生には良い日もあれば、悪い日もある。悪い日がないというなら、その人生は本物ではない」
メントン・バプテスト教会(メルボルン)主任牧師のマリー・キャンベル氏は、改革派の団体「ザ・ゴスペル・コウアリション」(TGC)のウェブサイト(英語)で10日、この短い動画について取り上げ、世界的に有名なクリスチャン・ポップスターによる同書の宣伝が重要である理由を述べた。
キャンベル氏は、同書が一夫一婦制を擁護し、結婚前の性的関係を避けることや、夫に対する妻の恭順を勧めていることを、一部のメディアが問題視していると話す。しかし「今日、こういった事柄が不人気なのは確かですが、ほとんどの場合、問題視すべきものは一つもありません」と言う。
「これらの事柄は何千年間も世界中のクリスチャン(また他の多くの人たち)に共有されてきました。結婚におけるこれらの特質は聖書の中で教えられており、同時に奨励されているものです。しかし、本書でケラー夫妻が(聖書に従って)述べていることは、夫婦関係を一貫して魅力的に形作るものであり、結婚が一夫一婦制であるべき理由や男女間に補完的役割がある理由を理解するのに役立ちます」
キャンベル氏は自らの教会で、未婚者と既婚者双方のカウンセリングにケラー氏の著書を定期的に使っている。しかし余りにも多くの人が「クリスチャンには好まれず、理解もできないパロディーや風刺画的な考えを持っており、堅実で正直な手法を取らなくなっています」と指摘する。
「本書を読むと、結婚が西洋文化の中で作り変えられていることをケラー夫妻が深く認識していることに気付かされます。夫妻はそういった傾向を批判していますが、読者を1950年代の保守的概念に引き戻すわけでもありません」とキャンベル氏は続ける。
「本書を読むべき理由はそこにあるのです。ケラー夫妻は米国のテレビ番組にありがちな、性や人間関係に関する満足のいかない見解を述べるのでもなく、ひと昔前の人が話すような無益な結婚神話を持ち出すわけでもないのです」
キャンベル氏は、同書が自身にとってお気に入りの本であり、「結婚に関する最高の書」だと評価している。ビーバーとボールドウィンについても触れ、「この婚約した若きカップルも、本書が一読に値すると考えているのは確かなようだ」と続けた。
ボールドウィンの父親である俳優のスティーブン・ボールドウィン(52)は、2006年に出版した著書『アンユージュアル・サスペクツ』(原題:The Unusual Suspect)で、01年の米同時多発テロ事件後に、「ボーン・アゲイン(新生)」したクリスチャンになったことを明かしている。2人の婚約が明らかになった後には、自身のツイッターに祝福の言葉を次のように投稿していた(投稿はその後、削除されている)。
「おめでとう。私と妻のケニアは、神の御心がなることをいつも祈っているよ。神様はジャスティンとヘイリーの心の中に働いておられる。神の御心がなるよう、皆さんもお祈りください・・・。私は君たちをとても愛している」